J-platpatの簡易検索で簡単に商標登録を検索🔍 -最初の検索窓を効率良く使い倒すには。商標登録 検索 vol.3

J-platpatを利用した商標登録の検索🔍

J-platpatは、特許庁の外郭団体である(独)工業所有権情報・研修館が運営する特許、実用新案、意匠及び商標等の工業所有権の無料データベースです。このJ-platpatの中では、産業財産権四法(特許、実用新案、意匠及び商標)のそれぞれの内容を検索したり、番号検索、分類検索等をすることができますが、最初に簡易検索が設置されており、これを使って早く簡単に検索をすることも可能です。

J-Platpatの簡易検索窓 商標登録 検索
J-Platpatの簡易検索窓

J-platpatの簡易検索🔎

J-platpatの簡易検索は、J-platpatのトップページの最初の検索窓(BOX)を使った検索方法です。J-Platpatのトップページ(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)にアクセスして検索を開始することも可能ですが、下⬇の検索窓からでも検索を開始することもできます(画像のようにも見えますが、データ入力後に検索ボタンをクリックするとJplatpatの「検索結果一覧」に跳びます。)。また、GoogleやYahooなどの検索エンジンで”jpp”と入力してもJ-Platpatへのリンクを上位で表示させることができます(2021.2現在)。

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簡易検索🔎以外のJ-platpatの検索🔗

簡易検索の検索マニュアル

簡易検索では、予め検索される項目が決まっているため、詳細な条件を指定せず、数字やキーワードで簡単に特許・実用新案、意匠、商標、あるいは4法全部を検索できます。以前の検索では、数字は半角のみでしたが、改善されて全角・半角のどちらでも入力できます。大きく分けると、3つのカテゴリーの検索項目での簡易検索が可能です。i)公報検索、ii)氏名または名称の検索、iii)内容の検索の3つのカテゴリーです。権利者の氏名や名称(法人)或いは発明者(創作者)の氏名を検索することはできますが、権利者の住所や特許庁が付与する識別番号での検索はできないようになっています。詳しくはℹ(ヘルプ)を参照します。

J-Platpatの簡易検索・数字と文字列

i)公報検索

次の場合、番号だけ若しくは公報や元号の種類を示す文字を組み合わせた文献検索となります。

  • 番号だけの6桁もしくは7桁 ex. 1234567 [四法共通]
  • 番号の前に文字で後に号 ex 特許第nnnnnn号(nは数字)[特許(特許第、特許、第)、実用新案(実用新案登録第、実用新案登録、第)、意匠(意匠登録第、意匠登録、第)、商標(商標登録第、商標登録、第)]👉「号」や特許の後の「第」は省略可
  • 元号イニシャルと和暦年2桁の後にハイフン(-)と番号 ex H17-123456 [令和=R又はr、平成=H又はh、昭和=S又はs、大正=T又はt、明治=M又はm)]
  • 西暦年4桁の後にハイフン(-)と番号 ex 2017-123456 [四法共通(PCT出願を含む。)]
  • 願書名または公報名+西暦年4桁または元号頭字+和暦年2桁の後にハイフン(-)と番号 ex特願2017-123456、実全昭61-003456、[特願、特開、特表、特公、実願、実開、実表、実公、実全、意願]👉「商願」や「商標出願」では検索できません。
📌文献検索では目標の公報をピンポイントで抽出できます。文献検索では番号や公報の種類は既知の場合で、目標の公報を探しだした後に内容を参照したり印刷することになります。公報を探し出す文献検索では、引き当てるためのフォーマットが決まっていますので、それに当て嵌めることが重要です。ハイフンは半角でも全角でもOKです。途中の数字も半角と全角が混じっていてもOKです。番号部分の桁数が少ない場合でも0を入れて桁を合わせる必要はなくなっています。異なる法域で同じ番号のものが検索された場合、タブを切り替えて参照することも可能です。

ii)氏名または名称の検索

氏名または名称で検索可能なのは、出願人/権利者/名義人と発明(考案)者/創作者になります。法人は出願人/権利者/名義人になります。

📌文字列をスペースでの区切ると区切られた文字列同士のANDを検索することになります。例えば発明者や出願人の氏名を「名字+スペース+名前」として入力した場合(ex 茶番 太郎)苗字と名前のANDとなり、例えば1つの公報内で名字だけ該当する者1名(ex茶番三郎)と、名前だけ該当する者1名(ex薄口太郎)がいてもその公報はヒットします。氏名で1名の苗字と名前を検索するには、スペースなしで、エントリーします(ex 茶番太郎)。法人の入力では、名称中の株式会社や有限会社の部分はなくても検索可能です(ex 有限会社ジュリスプラス→ジュリスプラス)。文字列の入力は部分一致でヒットします。(ex ジュリスプラス→リスプラ)

iii)内容の検索

文字列で入力した場合には、次の項目が検索されます。文字列には半角を含めることができないようになっています。

特許・実用新案

特許・実用新案の項目では、「発明の名称」「要約/抄録」「請求の範囲」が検索されます。従って、詳細の説明だけに現れる技術用語を検索しようとする場合は、簡易検索以外の特許・実用新案検索を行います。発明の名称だけの検索や請求の範囲だけの検索はできません。特許の検索としては、IPC(国際分類)やFターム等が知られていますが、簡易検索では使用できません。

意匠

意匠の項目では、「意匠に係る物品/物品名/原語物品名」「意匠に係る物品の説明」「意匠の説明」が検索されます。これらの項目からは、主に意匠が施された物品や特徴部分を入力することになると思います。例えば、部分意匠のものを探す場合には、「部分意匠」の文字列は「意匠の説明」の項目に記載されるため、検索可能です。なお意匠分類・Dタームでの調査は簡易調査ではできないものとされます。

商標

商標の項目では、「商標(検索用)」と「称呼(単純文字列検索)」が検索されます。「商標(検索用)」は出願された商標見本の画像の中から見出せる文字列を記載したものです。図形中に○○○○○○と英文字の記載があれば、その英文字の文字列が抽出されます。アルファベットは半角、全角、大文字、小文字の区別なく検索されます。「称呼(単純文字列検索)」は、特許庁側で付与している読みかたを表した片仮名の文字列で、複数通りの読み方を与えて漏れが最小となるようにしています。例えばPLUSの文字列には、称呼として「プラス」が特許庁側で入力されています。この称呼は全角片仮名での検索になりますので、平仮名で「ぷらす」を入力しても称呼(単純文字列検索)の項目としてはヒットさせることができません。

四法全て

ラジオボタンで四法全てを選択しているときは、特許・実用新案、意匠、及び商標の3つを同時に選んで検索した状態となります。

📌簡易検索の検索ルール
文字列での入力は全角だけです。半角の片仮名が存在する文字列を入力した場合には、「入力が間違っています。」と表示されます。また、スペースでの区切りは言葉のANDになります。一般に技術用語を検索キーワードとする際には、同じ意味の言葉を重ねて入力したりしますが、(ex ”オートパイロット” ”自動運転”)これを簡易検索の検索窓で行うと、スペースでの区切りは言葉(文字列)のANDになるため、両方の文字列を使い回しをしている公報しかヒットできません。そこで複数回の検索で文字列を入れ替えて検索する必要があります。また、文字列の最後の長音も長音でないものと区別しますので、長音なしのパターンでの検索が漏れを防ぐことになります。ex ユーザー→ユーザ (ユーザであれば、部分一致でユーザとユーザーの両方にヒットさせることができる。)一般に検索でありがちな「*」「?」などのワイルドカードはjplatpatの簡易検索ではありません。
特殊記号(§∞▲▼¢\)の意味(商標)
「商標(検索用)」で表示される特殊記号とその意味は以下のとおりです。(jplatpat:検索結果一覧(商標検索(出願・登録情報))から抜粋)

  • 特殊記号「§」→特殊態様を表します。
    当システムで使用している文字コード表以外の文字の使用、又は特殊な構成、態様からなる場合、先頭に「§」が付与されます。
    特殊態様の場合、「商標(検索用)」には次のように表示されます。→ §TBS
  • 特殊記号「∞」→構成分離を表します。
    商標が二つ以上の部分に分離された構成からなる場合(縦書きと横書きからなる商標などの場合)に、構成が変化する文字間に「∞」が付与されます。
    構成分離の場合、「商標(検索用)」には次のように表示されます。→ 大賞∞ウヨシイダ
    構成分離の場合、「商標(検索用)」には次のように表示されます。→ 大黒∞正宗
  • 特殊記号「▲」「▼」→置換始まり及び置換終わりを表します。
    当システムの文字コード表で設定された漢字に含まれない文字については、置換記号「▲」「▼」で置換する文字を囲まれます。
    置換始まり置換終わりの場合、「商標(検索用)」には次のように表示されます。→ ▲傘▼寿
  • 特殊記号「¢」→ラテン文字記号を表します。
    商標(英数字)中に、アクサンテギュー(')、アクサングラーブ(`)、アクサンシルコンフレックス(^)、トレマ(¨)、ウムラウト(¨)等の符号の付いた文字(ラテン文字等)が含まれている場合、それぞれの符号を除いた文字を表し、先頭に「¢」が付与されます。
    ラテン文字記号の場合、「商標(検索用)」には次のように表示されます。→ ¢Marchen
  • 特殊記号「\」→段併記を表します。
    商標が2段又は2段以上の併記で構成されている場合、各構成文字が「\」で連結されます。
    段併記の場合、「商標(検索用)」には次のように表示されます。→ 花\FLOWER

自動絞り込み

Jplatpatの検索窓の右上部分には、自動絞り込みについてのチェックボックスがあり、チェックを入れると自動絞り込み機能が発揮されます。何とも便利な機能のように聞こえますが、実は単に3,000件以上は出力しないというだけの話で、しかも単純に公報を日付で切り捨てるだけです。AIによって欲しい情報を絞ってくれそうな雰囲気はありますが、それは今後の改良課題として残されています。自動絞り込みはまず検索結果が3000件を超えると発動する仕組みとなっており、現在日付から7年前(2,555日前)を始めとし、1年(365日)ごとに絞り込み範囲を狭め、上限(3,000件)以内の件数になるまで公報の絞り込みを行います。自動絞り込みが行われた場合、次のようなメッセージが出ます。意匠:「検索結果が3000件を超えたため(4780件)公報発行日/公知日/発行日/受入日で絞り込みを行いました。」、7年目から6年目のスパンだけで3000件を超える場合:次のようなメッセージがでます。特許:「検索結果が3000件を超えたため(8355459件)公知日/発行日で絞り込みを行いましたが、検索上限件数を超えたため表示できません。」

自動絞り込みの方式

例えば次のような検索が簡単に

文献番号が既知のとき

検索対象の文献名と番号、あるいは番号だけでも検索が可能です。文献番号が既知の場合、4法で検索してもそれほど多くの文献が検索されることはないので、法域の選択は忘れてしまってもあまり問題にはならないと思います。ex. 2001-123456, 登録1234567

競合他社所有の工業所有権を調査したいとき

競合他社の名称が分かっていれば検索可能です。株式会社などの法人の形式部分は不要で、長い名称の場合は名称の一部でも一部一致を検索します。類似した名称は検索しません。数が多い場合、特許であれば発明者の苗字や、商標であれば称呼の一部などをスペースを開けて追加すれば、AND検索になります。ex. defg(株式会社abc-defgを検索)

自分の権利の確認

商標権を所有している場合では、10年ごとに更新の期限が来たりします。簡易検索窓に自分の名前や自社名称を入れることで、所有している商標を一覧表示することができ、更新の期限を調べたりすることも可能です。

スマホ📱からでも簡単に検索

Jplatpatはresponsive対応となっていますが、スマートフォンなどの比較的に小さな画面では、プルダウンメニューから項目を選んで検索をかけるようなセッティングよりは、ワンクリックで検索結果一覧に到達する最初の検索窓を有効に使う方が使い勝手が良いものと思います。

Mobile Screen of J-Platlat

エラー表示

検索結果一覧を出力できない場合、次のようなエラーメッセージが表示されます。

  • ただいま、サーバが混み合っています。しばらくしてから再度操作してください。」👉火曜日の夕方などの混み合うタイミングもあるかと思います。容量を増やしてもらうしかないでしょう。
  • 入力が間違っています。ヘルプを参照してください。」👉入力データが受付られる形式から外れている場合に表示されます。
  • キーワードの指定が間違っています。ヘルプを参照してください。」👉これも入力データが受付られる形式から外れている場合に表示されます。文献を番号で狙ったが、少し形式が異なり、jplatpat側がキーワードと判定している場合に表示されます。
  • 検索結果が3000件を超えたため(nn2936件)公知日/発行日で絞り込みを行いましたが、検索上限件数を超えたため表示できません。」👉入力したキーワードでは絞れていないという意味になります。
  • 検索結果は0件でした。検索条件を変更して、再度検索を行ってください。」👉不存在を確認する場合は、この表示で問題なしです。

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