商標登録insideNews:「会津本郷焼」が地域団体商標に 特許庁登録福島県内10件目 | 福島民報

 会津美里町の「会津本郷焼」が、特許庁の地域団体商標に登録された。登録は県内で十件目。  地域団体商標は、地域ブランドを適切に保護することで、競争力強化と地域経済活性化の支援を目的として…

情報源: 「会津本郷焼」が地域団体商標に 特許庁登録福島県内10件目 | 福島民報

商標登録第6333681号
商標登録第6333681号

登録番号:第6333681
登録日:令和2(2020)年 12月 23日
出願種別:地域団体
商標:会津本郷焼
標準文字商標
権利者
氏名又は名称:会津本郷焼事業協同組合
住所又は居所:福島県大沼郡会津美里町
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商標登録insideNews: 不使用取消審判請求に対する登録商標の使用の立証のための参考資料 | 特許庁

不使用取消審判請求に対する登録商標の使用の立証のための参考資料~登録商標を使っていたことを証明するために~(PDF:347KB)

商品・役務の類否と類似群コード

2つの商標が競合関係に有るか無いかの基準としては、その標章(マーク自体)の類否と、指定する商品・役務の類否の2つの視点があり、指定商品・指定役務が類似か否かは、審査段階よりもその後の拒絶査定不服審判や商標登録無効審判など …

商標登録+α: 拒絶理由通知に対する意見書記載例#107

特許庁審査官等から受けた拒絶理由通知等に対し、反論した「意見書、審判請求書」の具体例を小川特許商標事務所のサイトから転載しております。

本願商標「トラジャブレンド ノワール」×引用商標「ノアール/noir」

1.出願番号  商願2018-130063
2.商  標「トラジャブレンド ノワール」
3.商品区分  第30類
4.適用条文商標法第4条1項11号
5.拒絶理由 「トラジャブレンド ノワール」は「ノアール/noir」と類似する。

出願商標・登録商標第6146436号
引用商標・商標登録第5239125号

意見書における反論

【意見の内容】
(1) まず、拒絶理由通知書の理由1における「ただし書き」に従い、本願の指定商品を「インドネシアのスラウェシ島トラジャ県で栽培されたコーヒー豆を焙煎したコーヒー」と補正しました。よって、商標法第4条第1項第16号に該当するという拒絶の理由1は解消したものと思料します。
(2) 次に、拒絶理由通知書の理由2において、本願商標は、登録第5239125号の商標(以下、引用商標という)と同一又は類似であって、その商標登録に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号の規定に該当すると認定されました。しかしながら、本出願人は、本願商標はあくまでも「トラジャブレンド ノワール」全体で一連一体の商標であり、単に「ノアール/noir」からなる引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても紛れることのない非類似の商標であると考えますので、前記認定には承服できず、以下に意見を申し述べます。
(2-1) 本願商標は、「トラジャブレンド ノワール」の標準文字からなるもので、指定商品を今般補正した通り、第30類「インドネシアのスラウェシ島トラジャ県で栽培されたコーヒー豆を焙煎したコーヒー」とするものであります。これに対し、引用商標の登録第5239125号商標は、株式会社トーホーの所有に係るもので、カタカナ文字の「ノアール」を上段に、ローマ字の「noir」を下段にして、「ノアール/noir」と上下二段に書してなるもので、指定商品を本願の類似商品を含む第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆」とするものであります。したがって、本願商標「トラジャブレンド ノワール」と引用商標「ノアール/noir」とは、外観上類似しないことは明らかであります。
(2-2) そこで、観念の点についてみると、まず、「ノワール」とは、「黒色を意味するフランス語。映画や小説などで犯罪者や闇社会を題材にした作風のこと。映画を特にフィルム・ノワールと呼ぶ。」ということのようであります(「https://dic.nicovideo.jp/a/ノワール」など)。然るに、ここでいう観念とは、商標自体が客観的に有する意味を言うのではなく、商標を見又は称呼することにより、その商標を付した商品の需用者又は取引者が思い浮かべる(イメージする)その商標の意味と考えられますが、本願商標は、「トラジャブレンド ノワール」という態様よりなるため、「トラジャブレンドのブラック」を強調したもので、「インドネシア・トラジャ産のブレンドコーヒーのダークなブラック」をイメージさせ、いわば「トラジャブラック」とでも言うべき、「ダークなトラジャ産のブレンドコーヒーブラック」を観念させる商標であります。これに対し、引用商標の「ノアール/noir」は単にフランス語の「noir」とその読みを表す「ノアール」からなるもので、字義どおり、単なる「ブラック(黒)」を観念させる商標であります。したがって、本願商標「トラジャコーヒーのダークなブラック」と引用商標の「単なるブラック」とでは、同じブラックではあっても、拠って立つ背景やブラックの意味合いが異なり、両者は観念上も類似することはないと思います。
(3)そこで、次に称呼の点につき検討します。
(3-1)本願商標は、カタカナで「トラジャブレンド ノワール」と書した態様より、「トラジャブレンドノワール」という称呼を生じるものと思います。これに対し、引用商標は、「ノアール/noir」と二段に書した態様より、単に「ノアール」の称呼を生じるものであります。本願商標は、「トラジャブレンド」と「ノワール」との間に、やや間隔を空けた態様でありますが、前述のように、本願商標は「トラジャブラック(トラジャブレンドのダークなブラックコーヒー)」という一つのイメージを起こさせる商標でありますので、本願商標は、全体を一体に把握し、この商標を呼ぶときは、「トラジャブレンドノワール」という一連の称呼のみ生じさせるものと思います。審査官殿は、本願商標から、単に「ノワール」の称呼も生じると見て、引用商標「ノアール/noir」を引用したのだと思いますが、「トラジャブラック(トラジャブレンドのブラック」という一つの観念を生じさせる本願商標からは、単に「ノワール」の称呼は生じないものと思います。単に「黒」では何の黒(ブラック=ノワール)なのかハッキリしません。「トラジャブレンドノワール(黒)」と全体を一連に称呼してこそ、ダークなトラジャブレンドの黒のイメージが生じます。「トラジャブレンドノワール」と一連に称呼してこそ、本願商標の意義があり、識別力を発揮するものと思います。「トラジャブレンド」単体でも、「ノワール」単体でも、このダークなトラジャブレンドのイメージを表現できるものではありません。本願商標は、「トラジャブレンド」と「ノワール」の間にやや間隔を空けた態様ではあっても、あくまでも全体を一体のものとして把握し称呼すべき商標で、一連に称呼して決して冗長にならず、無理なく一連に称呼・観念できるものであり、左右を分断して把握すべき性質のものでは無いと考えます。それ故、本願商標から単に「ノワール=黒(ブラック)」と称呼されることはないと思います。
(3-2) ところで、引用商標第5239125号「ノアール/noir」の存在にも拘わらず、その後願に係る「ノワール」や「ノワール/noir」や「noir」の文字を含む商標が、以下の通り、幾つか登録されています。
 例えば、
(a)登録第5807818号「RINGOノワール」、
(b)登録第5955556号「明治ノワール/meiji noir」、
(c)登録第5984503号「小倉ノワール」などの商標登録例が存在します。
 これらは、全体が一連一体の商標として把握され、「リンゴノワール」とか、「メイジノワール」とか、「オグラノワール」とか、一連に称呼され単に「ノアール/noir」と称呼・観念されることはないと判断されたからこそ、互いに類似しないものとして、併存しているのだと思います。これら(a)(b)(c)の商標が引用商標「ノワール/noir」の存在にも拘わらず登録できて、本願商標「トラジャブレンドノワール」が登録できないとされる謂われはありません。本願商標「トラジャブレンドノワール」も分離できない一体不可分の商標であり、引用商標「ノアール/noir」とは類似せず、登録されるべきものと思います。(a)登録第5807818号「RINGOノワール」、(b)登録第5955556号「明治ノワール/meiji noir」、(c)登録第5984503号「小倉ノワール」などが登録出来て、同じく後半に「ノワール」の文字を持つ本願商標「トラジャブレンド ノワール」が登録出来ないとされる謂われは全くありません。それでは如何にも不合理であります。全体としてまとまった一体の意味を有し一連に称呼できるものは、一連に称呼するのが自然であります。安易に分断して称呼される場合もあるなどと見るべきではありません。本願商標の称呼はあくまでも「トラジャブレンドノワール」であり、単なる「トラジャブレンド」でも、単なる「ノワール」でもありません。
(4) 以上のように、本願商標と引用商標とは、外観および観念上類似しないことは勿論、称呼上も、「ノワール」を修飾する「トラジャブレンド」の有無という大きな差異があり、これらの差異が全体の称呼に及ぼす影響は大きく、これらを一連に称呼するときはその語感語調を著しく異にし、聴者をして明らかに引用商標と区別できるものと思います。よって、両商標は非類似の商標であり、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものではないと考えます。

商標登録+α: 拒絶理由通知に対する意見書記載例目次

商標登録+α: 拒絶理由通知に対する意見書記載例#106

特許庁審査官等から受けた拒絶理由通知等に対し、反論した「意見書、審判請求書」の具体例を小川特許商標事務所のサイトから転載しております。

本願商標「プレケア」

1.出願番号  商願2018-78251
2.商  標「プレケア」
3.商品区分  第44類 脚やせ・痩身を主とするエステティック美容
4.適用条文商標法第3条1項6号
5.拒絶理由 これに接する取引者・需要者は、「髪のカット、パーマ、カラーリング等の施術やエステティック美容の施術前に前処理剤を用いて行う事前処置」又は「婚礼前に行う顔、身体等へのエステティック美容又はヘアメイク」であると理解、認識するにとどまり、自他役務を識別するための商標とは認識し得ない。

出願商標・商標登録第6142348号

意見書における反論

【意見の内容】
(Ⅰ) 拒絶理由通知書において、本願商標は、「プレケア」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、同書、同大、等間隔で一体的に表されているものの、その構成中の「プレ」の文字が「(接頭語として)『それ以前』『その前』の意を表す」語であり、また、「ケア」の文字が「手入れ」の意味を有する、ともに広く親しまれた語であることから(ともに株式会社岩波書店発行「広辞苑第六版」)、本願商標は、全体として「事前の手入れ」程の意味合いを容易に理解させるものです。そして、本願指定役務を取り扱う業界においては、「プレケア」の文字は、「髪のカット、パーマ、カラーリング等の施術やエステティック美容の施術前に前処理剤を用いて行う事前処置」及び「婚礼前に行う顔、身体等へのエステティック美容又はヘアメイク」を指称する語として使用されている実情が見受けられます(下記インターネット情報参照)。そうしますと、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者は、「髪のカット、パーマ、カラーリング等の施術やエステティック美容の施術前に前処理剤を用いて行う事前処置」又は「婚礼前に行う顔、身体等へのエステティック美容又はヘアメイク」であると理解、認識するにとどまり、自他役務を識別するための商標とは認識し得ないというのが相当ですから、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標と認めます。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当します。」と言うものであります。
(Ⅱ)そして、審査官殿は、ウェブサイトにおける「プレケア」の使用例として、以下(1)~(7)の7つのウェブサイトを挙げています。
(1)美容院「Alo」のウェブサイト
「ブログ」のページ中、「カラーやパーマのプレケアでダメージレスになろう。」の見出しのもと、「美容室における前処理剤(プレケアトリートメント)とはパーマやカラー等を始める前の段階で毛髪のダメージ部分の薬剤の浸透を穏やかにしたり、パーマやカラー等のかかり具合や染まり具合をベストな状態にして、より良い状態を持続させるための施術です。Aloでは何種もの用途に応じた前処理剤を使用しています。・・・(中略)・・・カウンセリング時にAloスタッフにご相談下さい。」の記載があります。
http://alo-hairdesign.co.jp/blog/?p=333
(2)「RakutenBeauty」のウェブサイト
美容院「MODE K’s RISE 吉祥寺店」のページ中、「艶っぽさを導き出すプレケアTr・3STEPTrで理想以上の髪色を手に入れて。持ちの良さも◎補修力にこだわるMODE K’s。髪内部にたっぷり栄養を入れ込み浸透させるので、ダメージ毛や乾燥毛に悩む方も、手触りのしっとり感には感動」の記載があります。
https://beauty.rakuten.co.jp/s5000019079/tk2/
(3)美容院「Mx2」のウェブサイト
「髪に栄養とトリートメント 1(審査官注:丸付き「1」)宮崎 松島 稗田」の見出しのもと、「『プレケアについて 宮崎』プレケアはトリートメントの中でも、お客様に実感して頂けないわかりにくいトリートメントです。トリートメントをしたと思えるツヤツヤ・サラサラな手ごたえはありません。しかし、髪に薬液を施術させていただく美容師にとってはとても重要なトリートメントになります。お客様の髪は一つのコンディションではありませんし、一つの髪質でもありません。色々な状態の髪をなるべく、一つの髪の調子にした上で、薬液を効かせる必要があります。当店では、施術前に使うプレケアトリートメントにリトルサイエンティストの『ベータレイヤー』と『3種混合原液』を使っています」の記載があります。
http ://www.hair-mx2.com/2017/09/04/648/
(4)美容院「nils」のウェブサイト
「メニュー」のページ中、「ヘアエステコース」の見出しのもと、「カラーエステ・・・(中略)・・・※パーソナルカラー診断・カット・プレケア・カラー・トリートメント・スパ」及び「パーマエステ・・・(中略)・・・カット・プレケア・パーマ・トリートメント・スパ」の記載があります。
https://www.nils-hair.com/menu/
(5)「Wish新横浜」のウェブサイト
「Facial」のページ中、「気軽に通えるエステティックサロン」の見出しのもと、「半顔ミニエステ(約15分) 目から下の顔半分で体験コース ●クレンジング→プレケア→ローション→ゲル」及び「クイックコース(約30分) 椅子でクレンジング~お仕上げまでの簡易コース ●クレンジング→プレケア→ローションパック→ゲル」の記載があります。
https://wishhair.com/shinyokohama/facial.html
(6)「original-wedding.nt」のウェブサイト
「ウェディング用語辞典」のページ中、「ビューティ」の見出しのもと、「プレケア」として、「ブライダルエステ 結婚式に備えて行うエステのこと。・・・(中略)・・・ヘアメイクリハーサル 結婚式の前にヘアメイクを試してみること。美容師に相談しながら、自分の思い描くイメージと実際に似合うヘアメイクを調整・確認していく。・・・(中略)・・・シェービング シェービング(shaving)とは、顔のうぶ毛をきれいに剃ってもらうことで、挙式・披露宴当日に化粧のノリを良くする手段。」の記載があります。
http://www.original-wedding.net/dic/beauty/precare.html
(7)「ブライダルエステBiE」のウェブサイト
「カスタマイズビューティー トータルプレケア」の見出しのもと、「何を一番ケアしたいか?1回にできる時間が少ない、何回も通うことができない…など、花嫁様おひとりおひとりによって内容をカスタマイズできるプログラム。お肌の状況に合わせて回数や日程などを、カウンセリングを行ないながらご提案いたします。前撮り前日のケア、新郎様のフェイシャルや、お母様へのプレゼントも組み込めます。ご予算10万円コース/15万円コース/20万円コース 体験フェイシャル1回5,000円(税別) 体験ボディ1回5,000円(税別) ブライダルのプレケアのご予算がお決まりの方は、是非このメニューをご利用下さい。」の記載があります。
http://bie-and.co/esthe.html
(注)上記ウェブサイトの最終閲覧日は、すべて 2019年4月3日です。
(Ⅲ) しかしながら、本出願人は、「脚やせ・痩身を主とするエステティック美容」に関して本願商標の「プレケア」は、十分に識別標識としての機能をを果たし、商標法第3条第1項第6号に該当するものではないと考えますので、以下に意見を申し述べます。
なお、本出願人は、本書と同時提出の手続補正書において、本願の指定役務を「理容,美容」から「脚やせ・痩身を主とするエステティック美容」に限定する補正を行いましたので、この補正した指定役務に基づいて、意見を申し述べます。
(Ⅳ) ところで、インターネット情報によれば、「プレケア」の言葉は、本来、洗濯一般などの分野において特に活用されているキーワードであることが分かります。即ち、あらかじめプレケア洗剤を衿や袖に塗ってから、洗濯機で普通に洗うことで、汚れが取れやすくなるということを指す言葉として、洗濯業界においては、プレケア洗剤などの言葉が使用されているようであります。
しかしながら、今般補正して明確にした本願商標の指定役務である「脚やせ・痩身を主とするエステティック美容」に関しては、その指摘は当たらないと考えます。
なるほど、審査官殿ご指摘のとおり、別掲のウェブサイト等によれば、「プレケア」の文字を用いた説明が各種のインターネットサイトでなされているようであります。
しかし、「プレケア」の言葉は、例えば、審査官殿ご指摘のウェブサイト(1)(2)(3)(4)に示すように、「毛髪」に関して、パーマやカラー等を始める前の段階で、毛髪のダメージ部分の薬剤の浸透を穏やかにしたり、パーマやカラー等のかかり具合や染まり具合をベストな状態にして、よりよい状態を持続させるための施術として用いられているにすぎません。
あるいはまた、審査官殿ご指摘の、ウェブサイトで、(5)にあるように、目から下顔半分のメイクの前処理を指す言葉であったり、(6)のブライダルにおけるヘアメイクの調整・確認のためのものであったり(ここでは単に「結婚式の前にヘアメイク等を試してみる」という意味で「プレケア」と称しているに過ぎません。前処理というものではありません。結婚式本番に前もって似合うかどうか試してみるといった程度の意味です。あるいは、「挙式・披露宴当日に化粧のノリを良くするために、顔のうぶ毛をきれいに剃ってもらうことを「プレケア」と呼んでいるようです)、そして更には(7)のブライダル前日のフェイシャルケアのことを「プレケア」と述べたものであったりで、決して「脚やせ・痩身を主とするエステティック美容」に関するものではありません。
つまり、審査官殿ご指摘のウェブサイト(1)~(7)で用いられている「プレケア」は、今般の補正により、明確にした本願商標の指定役務である「脚やせ・痩身を主とするエステティック美容」に関するものではありません。
「脚やせ・痩身を主とするエステティック美容」に関する前処理は、一律に行えるものではなく、前処理なのか本処理なのか、施術前に必ず必要とするものなのか必要としないものなのか、厳密に区別できるような性質のものではありません。従って、脚やせ・痩身を主とするエステティック美容業界において、普通に「プレケア」を使うことはあまりありませんし、単に「プレケア」では、何の施術なのか、説明がなければよく分かりません。「脚やせ・痩身を主とするエステティック美容」においては、きちんと施術の中身を明かさなければ施術の内容は分かりません。「プレケア」だけでは分かりません。この「プレケア」は、広辞苑等に載せられた既存の言葉でも単語でもありません。十分に識別力を持つ特定の意味を有しない造語商標であります。審査官殿は、一連一体に記載した「プレケア」を、「プレ」と「ケア」に分けて、それぞれの意味を探り、英文字の「pre」と「care」を当てはめ、全体として「事前の手入れ」程の意味合いを容易に理解させるから、識別力が無いと認定していますが、そもそもそのように分断して解釈すべきものではないと思います。「脚やせ・痩身を主とするエステティック美容」にとって、「プレケア」を無理矢理「事前の手入れ」と解釈する意義は一体どこにあるのでしょうか。健康に配慮しながら、脚やせや痩身を行うエステティック美容にとって、事前の手入れ・施術はそんなに簡単なものではありませんし、一律に行えるものではありません。本願商標は一連の片仮名で「プレケア」と書した造語で、単に英文字の「precare」の読みを表示したものではありません。
髪のカット、パーマ、カラーリング等の施術前に、前処理剤を用いて行う事前処置や婚礼前に行う顔、ヘアメイクに関する事前処理に関しては、ネットで検索すると、「プレケア」の言葉を用いた例も見受けられます。しかし、「脚やせ・痩身を主とするエステティック美容」に関しては、ウェブサイト(1)~(7)を見ても、「プレケア」を前処理として用いている例は無いように思います。
つまり、審査官殿ご指摘のインターネット情報によれば、成る程、「プレケア」の言葉は、洗濯一般のほかに、毛髪や顔の手入れ等に関しても使用されていることが伺い知れます。しかし、本願商標の対象とする指定役務である「脚やせ・痩身を主とするエステティック美容」の分野において用いられている例は、審査官殿ご指摘のインターネット情報(1)~(7)を見る限り無さそうです。
繰り返しますが、審査官殿は、一連一体に片仮名で書した本願商標の「プレケア」を「プレ」と「ケア」に前後分断し、「pre・care」の英文字からなる商標と理解しておりますが、本願商標は、あくまでも片仮名で「プレケア」と一体に把握すべき造語商標で、「pre・care」の称呼を表す仮名商標ではなく、むしろ一音一音明確に「プ・レ・ケ・ア」と称呼されるべき商標です。前後を二音ずつ分断して「プレ・ケア」と称呼されるような商標ではありません。
(Ⅴ)以上の次第でありますので、「脚やせ・痩身を主とするエステティック美容」に関して本願商標の「プレケア」は、十分に自他役務識別機能を備えた商標であり、商標法第3条第1項第6号に該当するものではないと考えます。

商標登録+α: 拒絶理由通知に対する意見書記載例目次

全153個の画像から良く分かる商標区分 商品・役務の区分 一覧📑

画像から良く分かる商標区分 特許庁での商標登録に必要な指定商品・指定役務の区分(商品・サービス国際分類表)を画像から直感的に分かる一覧表で示しています。商標登録をする場合には、その商標が使用される区分の商品や役務(サービ …

法律第三号(令元・五・一七) 特許法等の一部を改正する法律(商標法の一部改正) 

(商標法の一部改正)

第四条 商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)の一部を次のように改正する。

1.条文シフト

第十三条の二第五項中「第百五条の二」を「第百五条の二の十一」に改める。➡[特許法に査証制度が導入されたための条文シフト]

2.公益著名商標の通常使用権の許諾

第三十一条第一項ただし書を削る。➡[公益著名商標の通常使用権の許諾が可能:既に令和1年5月27日に施行しています。]

3.損害賠償額算定方法の見直し

第三十八条第一項中「その譲渡した商品の数量(以下この項において「譲渡数量」という。)に、商標権者又は専用使用権者がその侵害の行為がなければ販売することができた商品の単位数量当たりの利益の額を乗じて得た額を、商標権者又は専用使用権者の使用の能力に応じた額を超えない限度において」を「次の各号に掲げる額の合計額を」に改め、同項ただし書を削り、同項に次の各号を加える。
一 商標権者又は専用使用権者がその侵害の行為がなければ販売することができた商品の単位数量当たりの利益の額に、自己の商標権又は専用使用権を侵害した者が譲渡した商品の数量(次号において「譲渡数量」という。)のうち当該商標権者又は専用使用権者の使用の能力に応じた数量(同号において「使用相応数量」という。)を超えない部分(その全部又は一部に相当する数量を当該商標権者又は専用使用権者が販売することができないとする事情があるときは、当該事情に相当する数量(同号において「特定数量」という。)を控除した数量)を乗じて得た額
二 譲渡数量のうち使用相応数量を超える数量又は特定数量がある場合(商標権者又は専用使用権者が、当該商標権者の商標権についての専用使用権の設定若しくは通常使用権の許諾又は当該専用使用権者の専用使用権についての通常使用権の許諾をし得たと認められない場合を除く。)におけるこれらの数量に応じた当該商標権又は専用使用権に係る登録商標の使用に対し受けるべき金銭の額に相当する額➡[権利者の生産・販売能力を超えた部分の損害を認定 侵害品の販売数量が権利者の生産能力や販売能力(使用相応数量)を超える場合、その超えた個数分はライセンス料相当額での損害賠償を求めることができます。]

”平成31年3月特許庁の特許・意匠・商標制度の見直し”より
第三十八条第五項中「前二項」を「第三項及び前項」に改め、同項を同条第六項とし、同条第四項を同条第五項とし、同条第三項の次に次の一項を加える。
4 裁判所は、第一項第二号及び前項に規定する登録商標の使用に対し受けるべき金銭の額に相当する額を認定するに当たつては、商標権者又は専用使用権者が、自己の商標権又は専用使用権に係る登録商標の使用の対価について、当該商標権又は専用使用権の侵害があつたことを前提として当該商標権又は専用使用権を侵害した者との間で合意をするとしたならば、当該商標権者又は専用使用権者が得ることとなるその対価を考慮することができる。
[この新しい第4項は”ライセンス料相当額の増額”と題されています。いつから適用されるのかという疑問について—過去の改正付則によれば、”一部施行日以後にした行為について適用し、一部施行日前にした行為については、なお従前の例による。”となる見込みです。施行日は令和1年5月17日より1年以内ですが、未だ具体的な施行日は未定です。]

4.条文シフト

第三十九条中「、第百五条」の下に「(書類の提出等)、第百五条の二の十一」を加え、「書類の提出等、」を削る。➡[特許法に査証制度が導入されたための条文シフト]

5.国際登録出願の補正期間の延長

第六十八条の二十八第一項中「により指定された期間内」を「による通知を受けた後は、事件が審査、審判又は再審に係属している場合」に改める。
[国際商標登録出願に係る補正手続の期間の延長]