シンガポール商標制度

シンガポール

シンガポールは、東南アジアのマレー半島南端に位置する島国で、人口は約540万人、公用語は英語、マレー語、華語(標準中国語)、タミル語です。ASEANのメンバー国であり、ASEAN TMViewにデータベースの提供があります。また、マドリッド制度(Madrid System)のメンバー国でもあります。商標を扱う政府機関は、IPOS (Intellectual Property Office of Singapore)で、Websiteはhttps://www.ipos.gov.sg/です。

Supertree, Gardens by the Bay, Singapore
Supertree, Gardens by the Bay, Singapore

登録可能な商標

文字,単語,数字、図案(図形又は図柄)、名称、ブランド、ラベル、包装の外観、形、色、音またはこれらの要素の結合とされています。また、商標は、画像的に表示でき,かつ,ある者が業として取り扱う又は提供する商品又は役務と,他の者が取り扱う又は提供する商品又は役務とを区別する能力のある標識を意味すると定義されています。「画像的に表示できる」の要件(graphic representability requirement)は、商標が明白で、正確で、自己内包的で、簡単に入手でき、分かりやすく、耐性があり、客観的な方法で提示されるべきものとされてます。 Ralf Sieckmann (Case C-273/00))

他の種類の商標

証明商標(Certification mark)

証明商標は、原産地、材料、品質、役務の正確さ、その他の特徴に関して証明した商品又は役務を証明されていない商品又は役務と区別するために用いる商標です。例えば、製品が有機栽培の野菜であれば、その包装に有機栽培の証明商標を使うことができます。

団体商標(Collective mark)

団体商標とは、団体構成員が扱う商品又は役務に関して、構成員でない者が扱う商品又は役務と区別するために使用される商標です。一旦登録されれば、団体構成員の全員が団体商標を使うことができます。

政府機関標章(Government agency mark (Rule 13))

シンガポール知的財産庁(IPOS)は政府機関で使用されるロゴや図形についての別のデータベースを有しています。もし、これらの政府機関標章に類似しそうな商標を使用する場合には、事前の使用の許可が必要となります。

連続商標(Series Mark)制度(商標法17条)

連続商標制度とは、商標の重要な要素について互いに似ているが、商標の同一性に実質的に影響しない要素についてのみ異なる複数の商標を一出願で登録できる制度です。

商標出願

ニース国際分類(Nice Classification, 11th edition)を採用しており、多区分の出願をすることができます。シンガポールは、ASEAN TMclassに加入していますので、ここで商品役務をチェックすることもできます。シンガポールのSMEにはcheck項目がありますが、外国人にはありません。権利不要求(Disclaimer)を願書で記載することができ、また英語以外の文字やローマ字以外の表記については、説明することが求められます。出願料は341S$ per classです。

指定商品・指定役務の記載方法としては、表現「and the like(など)」は指定する他の商品が明確ではないため、曖昧と見なされます。また、明細の最後に「all included in this class(本区分に含まれる全てのもの)」などの記載を挿入しても、記載が曖昧であると見なされます。区分内の商品の記載方法としては、(i)一つの区分内の区切りとして商品および役務を分けるために、セミコロン(;)を使用する。(ii)指定商品または役務が相互に関連する場合に限り、同じ区切りの中で、コンマ(,)を使用する。(iii)コロン(:)の使用を避ける。が挙げられます。出願人が指定商品もしくは役務の維持または補正案を主張する場合、シンガポール、英国、オーストラリア、香港、ニュージーランドおよび米国の先例は多少なりとも重要視される可能性があるため、これらの国の先例を強調することもできますが、これらの国の先例は審査官に拘束力を及ぼすものではないとされています。

出願から審査まではおよそ6か月とされており、拒絶理由がないものと判断された出願にはPublication Notification Letterが通知され、2カ月の異議申立期間に入ります。異議申し立て(374S$ per clasdd)がなければ、登録され、出願日から10年の存続期間が与えられます。

登録証の発行

IPOSは既に紙での商標登録証は発行しなくなり、2015年から国内の商標登録手続に関しては、電子の登録証を発行し、国際登録出願(Madrid System)の手続では、電子の登録証もなく、WIPOからの連絡だけになります。

国際出願から国内出願への移行

2016年1月2日から、オンラインでの国際出願から国内出願への移行願の提出が可能となっています。シンガポールを指定する国際登録の権利者は、次の条件を満たせばMP1様式をIPOSに提出して国際出願から国内出願への移行を図ることができます。
1) 国際登録の全部若しくは一部の商品若しくは役務がその効果を失っている(放棄、拒絶確定、無効など)こと。2)その失効が国際出願日から5年以内であること。3)本国官庁からの請求で国際登録が取下げ(cancelled)となっていること。

IPOS、IP Week @ SG 2016 in 90 seconds

Highlights of World Intellectual Property Day 2016