水産物・農作物ブランドとは無縁ではない”初競り”を小研究—1番高いのはどこで何時

初競りと水産物・農作物ブランド

初競りとは?

初競りは市場などの競りが行われるところでの最初の競りになりますが、主に5つのパターンがあるものと思います。1)年初の競り。例えば年明けの1月5日から取り引きが始まる場合は、1月5日が初競りになります。2)漁や収穫に時期がある場合、そのシーズン当初の競り。3)新設定された水産物や新しく開発された農作物などの今まで取引されたことのないデビュー時の競り。4)取引が行われる市場自体が新規の場合のその新市場としての一番最初の競り。5)産品の供給者(農家や漁師)が扱う最初の供給についての競り。新しい市場の開設時や供給者のデビューの初競り(パターン4、5)は、落札される産物についての初めてでとはなりません。大きくニュースで取り上げられて、その落札価格に驚いたりするのは、1,2又は3のパターンで、期待される高額取引となれば多くは1,2のパターンになるかと思います。パターン3は海のものと山のものと分からないところですが期待値を込めてという取引も当然ながらあります。牛肉も年中安定供給されている食品に入ると思いますが、競りとしては需要と供給のバランスから年末年始の食材として12月ぐらいがやや高く変動するそうです。(初競りと水産物・農作物ブランド)

初競りと水産物・農作物ブランド

初競りと御祝儀相場

初競りで話題となるのは、通常の取引価格を大きく上回るであろうと思われるご祝儀相場です。例えば豊洲市場のまぐろの初競りは毎年話題となり、ニュースメディアからの注目を集めることができます。御祝儀相場を形成できるのはその宣伝効果があるためですから、宣伝広告の費用を移し替えているとも言えますが、そこには御祝儀相場で宣伝しただけの効果から売り上げを増やせる基本的なブランド力が必要です。ご祝儀相場とするために、長期間の取引の信用が築かれていて、ニュースの形式で伝えられる消費者にもブランドを意識させることができるという生産者や市場関係者の弛まぬ努力が必要と思われます。初競りで高値で落札された個体は他の同種のものよりやや大きく傷などがないだけかも知れませんが、食材と同時に宣伝材料として選ばれ、その後はブランド価値の向上から消費者の満足度も上がるため、他の個体の取引価格を引き上げることになるのだろうと思います。また、そのような宣伝効果の一面だけではなく、常連さんなどの優良顧客に競り落とした食材を安く提供するというのも顧客満足度を上げて商売上は重要なブランド形成法になるのでしょう。しかし過度のご祝儀相場が天然物に対してあてられる場合には資源の乱獲につながるおそれもあり、資源の欠乏にならない需要と供給の均衡を考える必要がありそうです。

種々の初競り 一覧

インターネットからの情報やYotubeのニュース配信を参考に、日本の各所の”初競り”を一覧に纏めてみました。[対象産物、ブランド名、都道府県、市場名、日時、落札価格、落札者、過去の記録()」のフォーマットです。順次更新します。(2022.12)

水産物

  • 本マグロ、大間のまぐろ、東京都、豊洲市場、2023年1月5日、212kg 3,604万円、オノデラグループとやま幸、記録(2019年1月5日、278㎏ 3億3360万円、喜代村)
  • 天然能登寒ブリ、煌(きらめき)、石川県、かなざわ総合市場、2022年12月1日、1匹400万円、どんたく
  • メバチマグロ、ー、沖縄県、イマイユ市場(初)、2022年10月11日、100万円、n/a
  • ズワイガニ(加能(かのう)ガニ)、輝、石川県、橋立漁港、2022年11月7日、100万円、料亭新保、記録(珠洲市蛸島漁港、2021年11月6日、1.88kg w15.6cm 500万円、百楽荘)
  • ズワイガニ(香箱(こうばこ)ガニ)、輝姫(かがやきひめ)、石川県、かなざわ総合市場、2022年11月7日、30万円、料亭新保
  • ズワイガニ(越前ガニ)、極(きわみ)、福井県、越前漁港、2022年11月7日、2.2kg 310万円、居酒屋わらび
  • ズワイガニ(間人ガ二)ー、京都府、間人(たいざ)漁港、2021年11月6日、5杯(5匹)で70万円、-、記録(間人漁港、2017年11月6日、5匹110万円)
  • ズワイガニ(舞鶴カニ)、、京都府、舞鶴地方卸売市場 2019年11月6日 5匹20万円、ー、記録(2018年11月6日、5匹で23万円、魚たつ)
  • ズワイガニ(松葉ガニ)、光輝(こうき)/煌星(きらぼし)、兵庫県、浜坂漁港、2020年11月6日、 1匹1.5㎏ 250万円、料理屋植むら、記録(浜坂漁港、2019年11月7日、300万円、マルナカ)
  • ベニズワイガニ、香住ガニ、兵庫県、香住漁港、2022年9月5日、50万円、n/a
  • ズワイガニ(松葉ガ二)、五輝星、鳥取県、鳥取港、2022年11月7日、100万円、ー、記録(賀露港、2018年11月7日、200万円、かねまさ浜下商店)
  • とらふぐ、、山口県、下関市南風泊市場、 2022年09月26日、キロ当たり1万6000円、n/a
  • 鰆(サワラ)、、香川県、高松市中央卸売市場、2022年04月22日、4万円/Kg、n/a
  • 真鯛、、宮崎県、南郷漁協、2020年1月4日、6万円、m/a
  • さんま(十勝港水揚)、、北海道、札幌中央卸売市場、 2022年07月15日、1箱10匹11万1111円、O・M・T 本間水産
  • さんま(花咲港水揚)、、北海道、札幌中央卸売市場、 2022年08月19日、キロ当たり5万5550円、青池、記録(2018年7月11日、キロ当たり50万円)
  • さんま(花咲港水揚)、、北海道、根室漁協花咲水産物地方卸売市場、 2022年08月18日、キロ当たり5万4000円、n/a
  • さんま、、北海道、釧路公設地方卸売市場、 2022年7月14日、キロ当たり6万7000円、マルサ笹谷商店
  • 鮭(秋鮭メス)、銀聖、北海道、札幌中央卸売市場、2022年9月3日、キロ当たり1万3999円、吉本水産
  • ニタリクジラ、、宮城県、仙台市中央卸売市場、2022年7月12日、キロ20万円、鈴力水産
  • するめいか、、北海道、函館市水産物地方卸売市場、2022年6月2日、1キロ当たり2,100円、n/a
  • サクラエビ(春漁)、静岡県、由比漁港、2021年3月31日、15キロ当たり8万6280円、n/a
  • サクラエビ(秋漁)、静岡県、由比漁港、2022年11月7日、15キロ当たり7万1800円、n/a
  • 伊勢海老、、静岡県、熱海魚市場、2021年9月17日、1キロ7,000円、釜鶴ひもの店
  • トリガイ、能登とり貝、石川県、かなざわ総合市場、2022年4月25日、1個1万3000円、n/a
  • 塩かずのこ、、大阪府、大阪市中央卸売市場、2022年11月18日、1キロ当たり1万円、n/a
  • 鮎、、岐阜県、岐阜市中央卸売市場、2022年5月12日、1キロ当たり5万円、n/a
  • 金魚、和金、東京都、淡水魚養殖協同組合(船堀)、2022年3月3日、8匹およそ2万円、n/a
  • 金魚、アズマニシキ、愛知県、東海観賞魚卸売市場(弥富市)、2021年01月13日、1匹7万円、n/a

water melon on beach

農産物

  • メロン、夕張メロン(秀品)、北海道、札幌中央卸売市場、2022年5月26日、2玉300万円、ホクユーパック、記録(2019年5月24日、2玉500万円、ポッカサッポロ)
  • メロン、アサヒメロン、北海道、札幌中央卸売市場、2022年5月7日、5玉22万円、n/a
  • メロン、らいでんメロン、北海道、札幌中央卸売市場、2022年6月24日、5玉25万円、n/a
  • メロン、アムさんメロン、青森県、弘果弘前中央青果、2022年6月10日、2玉30万円、n/a
  • メロン、さぶりメロン、北海道、函館市青果物地方卸売市場、2022年6月11日、2玉5万円、鳴海青果
  • まつたけ、、岐阜市、高山市公設地方卸売市場、2022年7月29日、9本(計545グラム)5万円、卸売り業者(老舗旅館「本陣平野屋花兆庵」に納品)
  • まつたけ、、兵庫県、丹波篠山市場、 2022年9月27日、1本(およそ120g)95万円、旅館 近又(きんまた)
  • まつたけ(春)、、熊本県、天草市本渡青果市場、2022年4月13日、1本78g、7万8000円、フレッシュヨシダ
  • 不知火系柑橘類、デコポン、大分県、大分市公設地方卸売市場、2020年11月18日、1キロ1万円、n/a
  • 柑橘交配種(清見タンゴール×興津早生みかん×ページオレンジ)、美娘(みこ)、大分県、大分市公設地方卸売市場、2020年11月18日、1キロ9200円、n/a
  • 早生みかん、日の丸みかん、東京都、太田市場、2022年11月7日、桐箱入り150万円(1個7142円)、n/a
  • みかん、小原紅早生みかん、香川県、高松市中央卸売市場、2022年6月17日、2.5kg(24個入り) 25万円、五色青果、記録(2020年6月14日、2.5kg(24個入り) 258万円、五色青果)
  • みかん、二重丸、佐賀県、佐賀市佐賀青果市場、2022年3月3日、1箱(8玉)20万円、果実工房 新SUN
  • りんご(サンふじ)、江刺りんご、岩手県、盛岡市中央卸売市場(羽場)、2022年11月12日、1箱(28個入り)100万円、ベジフル姫神
  • 西瓜、金沢すいか、石川県、金沢市中央卸売市場、2022年6月11日、2玉15万円、堀他
  • 大玉西瓜、若松潮風プレミアムアムール、福岡県、北九州市中央卸売市場、2022年7月16日、1玉3690円、n/a
  • 大玉西瓜、でんすけすいか、北海道、旭川青果卸売市場、2022年6月13日、1玉60万円、n/a 記録(2019年6月14日、1玉75万円)
  • 大玉西瓜、サッポロスイカ、北海道、札幌市中央卸売市場、2022年8月4日、2玉1万円、n/a
  • かぼちゃ、大浜みやこ、北海道、札幌中央卸売市場、2022年7月19日、5玉10キロ7万円、n/a 記録(2021年度、10万円)
  • 山芋、加賀丸いも、石川県、金沢市中央卸売市場、2022年6月11日、2玉4万円、ぶどうの木
  • さくらんぼ(東根市産)、佐藤錦、東京都、豊洲市場、2022年6月22日、1キロ130万円、n/a
  • さくらんぼ、ジュノハート、青森県、八戸市中央卸売市場、2022年6月25日、1箱(15粒入り)60万円、長塚青果株式会社
  • ぶどう、ルビーロマン、石川県、金沢市中央卸売市場、2022年6月15日、1房(約800グラム)150万円、百楽荘
  • ぶどう(マスカット)、マスカット・オブ・アレキサンドリア、東京都、大田市場、2022年6月2日、1房7万円、n/a、記録(2018年5月28日、1房10万円)
  • ぶどう(マスカット)、シャインマスカット、東京都、大田市場、2018年4月26日、9房40万円、n/a
  • ぶどう(デラウエア)、高松ぶどう、石川県、金沢市中央卸売市場、2022年6月27日、1箱2㎏5万円、堀他
  • いちご、とちおとめ、東京都、大田市場、2016年10月6日、1パック(280g)2万7000円、n/a
  • いちご、さくらももいちご、大阪府、大阪市中央卸売市場、2022年11月29日、1箱(16個入り)16万円、n/a
  • いちご、いちごさん(佐賀県産)、東京都、大田市場、2018年12月6日、1箱(15粒入り)1万5300円、n/a
  • いちご、ベリーツ、大分県、大分市公設地方卸売市場、2022年11月24日、1箱(12粒入り)18万円、n/a
  • シイタケ、のとてまり、石川県、金沢市中央卸売市場、2022年12月16日、1箱(8個入り)31万5000円、サカイダフルーツ
  • 柿、天下富舞(天下人)、愛知県、名古屋市中央卸売市場、2022年10月28日、2個100万円、バロー千音寺店
  • 柿、紋平柿、石川県、金沢市中央卸売市場、2022年10月29日、6個 10万円、飲食店いちい
  • 干し柿、能登志賀ころ柿、石川県、金沢市中央卸売市場、2020年11月30日、12個入りひと箱玉25万円、堀他
  • 日田梨、豊里、大分県、大分市公設地方卸売市場(豊海)、2022年11月22日、5キロ3万5000円、n/a
  • 梨、鳥取二十世紀梨、大阪府、大阪市中央卸売市場、2022年8月25日、20玉(10kg)20万円、nta
  • 梨、愛宕、愛知県、豊田市公設地方卸売市場、2022年11月8日、2934g 45万円、マルシン青果、 記録(2020年11月7日、2968g 110万円、市民市場ピカイチ)
  • 梨、加賀しずく、石川県、金沢金沢市中央卸売市場、2022年8月26日、1箱(6個入り)15万円、n/a
  • 西洋梨、ルレクチエ、新潟県、新潟市中央卸売市場、2022年11月19日、ー、、記録(2018年11月21日 6個入り1箱1万円)
  • 桃、はつひめ、福島県、福島市公設卸売市場、2022年7月1日、1箱(16個入り)12万円、n/a
  • マンゴー、太陽のタマゴ、宮崎県、宮崎市中央卸売市場、2022年4月14日、1箱(2個入り)50万円、岩田屋本店
  • マンゴー、太陽のタマゴ、福岡県、北九州市中央卸売市場、2022年4月14日、1箱(2個入り)5万円、n/a

水産物・農作物ブランドと初競り

初競りはマグロだけじゃない?意外と知らない高価の理由とは? | 食・料理 | オリーブオイルをひとまわし水産物・農作物ブランドと初競り
地域ブランド・地域団体商標 47都道府県別 一覧 ご当地ブランドを商標から一纏め

(2023.1.1追記)

 新年恒例のマグロ初競りが、2023年1月5日に東京・豊洲市場(江東区)で行われる。かつては、最高値の「一番マグロ」が3億円超えを記録。新型コロナウイルスの流行後は「億超え」はないものの、縁起の良い

情報源: 豊洲市場のマグロ初競り、勢力図に変化? 「ノーマーク」のスーパーが参戦した理由(時事通信) – Yahoo!ニュース

初競り

初競りとは?

初競りは市場などの競りが行われるところでの最初の競りになります。初競りの5つのパターンとしては1)年初の競り。豊洲市場では概ね1月5日が魚河岸の初競りになります。2)漁や収穫に時期がある場合、そのシーズン当初の競り。3)新設定された水産物や新しく開発された農作物などの今まで取引されたことのない産品のデビュー時の競り。4)市場自体が新規の場合のその新市場としての一番最初の競り。5)産品の供給者(農家や漁師)が扱う最初の供給についての競り。

最も高値の初競りは?

豊洲市場の2019年(平成31年)年初の1月5日に行われた初競りでは、青森県大間産のクロマグロ(本マグロ)が1匹(278kg)3億3360万円で競り落とされています。落札者は寿司チェーン「すしざんまい」を展開する喜代村(きよむら)でした。

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