「巨峰」は正式名称ではなかった!
情報源: 巨峰は正式名称ではなかった!?意外な名前トリビアいろいろ | マイナビニュース
もともと商標や登録商標であった名称が普通名称化することは商標の希釈化(ダイリュウション又はディリューション:dilution)の1つです。また”普通名称化させる”は英語で”genericize”とも言います。折角、取得した登録商標を希釈させないことも商標の運用上、重要なブランド戦略となります。ちなみに、巨峰事件は大阪地裁 平成13年(ワ)第9153号 、うどんすき事件は東京高裁 平成9年(行ケ)第62号 、正露丸事件は東京高裁 昭和35年(行ケ)第32号になります。
大阪地裁 平成13年(ワ)第9153号 争点2(「巨峰」という語の普通名称化の有無)について
(1) 書籍等の記載、 (2) 日本巨峰会、原告による書籍の記載等の訂正の申入れ、(3) 日本巨峰会による類似商標に対する登録異議申立て、(4) 日本巨峰会又は原告による警告等、(5) 日本巨峰会及び原告による広告等、 (6) 原告の商標使用契約 の各項目について検討され、”多くの書籍、統計、新聞の市場欄等において、「巨峰」という語が、ぶどうの一品種を表す名称として用いられている。これらの書籍類の中には、ぶどうや果樹、くだものに関する解説書、食品関係の書籍のほか、一般に広く使われている国語辞典、事典、図鑑類等も多く含まれている。... これらの事実からすると、「巨峰」の語は、長年の間、ぶどうの一品種を表す名称として、一般消費者のほか、ぶどうの取引関係者も含む国民の間で広く認識され、使用されてきたものということができる。...平成10年ごろから普通名称化を防ぐための措置が頻繁に採られるようになり、前記(2)のとおり、日本巨峰会又は原告の申入れに応じて、一部の書籍等について「巨峰」が商標である旨が記載されるに至ったとしても、それによって、約30年に及ぶ長期間にわたってぶどうの一品種を表す名称として広く用いられてきた「巨峰」という語について、現時点で、需要者に、商標としての認識をもたらすことができたとは認められない。"... 以上によれば、一般消費者、ぶどう生産者、青果卸売業者などの需要者において、「巨峰」という語は、特定の業者の商品にのみ用いられるべき商標であるとは認識されておらず、ぶどうの一品種である本件品種のぶどうを表す一般的な名称として認識されているものと認められる。したがって、「巨峰」という語は、ぶどうの一品種である本件品種のぶどうを表す普通名称(商標法26条1項2号)に当たると認めるのが相当である。
「シャインマスカットもいずれ廃れる」日本の農産物のブランド戦略に圧倒的に足りない考え方 | Yahoo!ファイナンス
The transformation of a name that was originally a trademark or registered trademark into a generic name is one form of trademark dilution.
ブックマーク