商標登録+α: 拒絶理由通知に対する意見書記載例#57

意見書例 +α

特許庁審査官等から受けた拒絶理由通知等に対し、反論した「意見書、審判請求書」の具体例を小川特許商標事務所のサイトから転載しております。

本願商標:「jRetail@Solution」

1.出願番号  商願2003-80221
2.商  標  「jRetail@Solution」
3.商品区分  第9類 
4.適用条文 商標法第3条第1項第6号
5.拒絶理由 何人かの業務に係る商品であることを認識することができない。

商標登録第4757195号
出願商標・商標登録第4757195号

意見書における反論

(1) 拒絶理由通知書において、審査官殿は、以下のように認定されています。
『 本願商標は、商品の品番、規格等を表示する記号、符号として採択・使用されているアルファベット1字の一類型である「j」の文字を語頭に、また、単価を意味する記号で、インターネットの電子メールアドレスでも用いられる記号である「@」の文字を中間に配して、「jRetail@Solution」と書してなるものですが、その構成中の「Retail」「Solution」の各文字部分は、「小売り」「問題解決法」の意を表す語であって、指定商品との関係では「RetailSolution」の語が「小売り・流通業界のビジネス、マーケット等の問題解決手段としての情報通信システム」の意味合いで広く採択・使用されている実情も併せ勘案すれば、このようなものを本願指定商品中、前記文字に照応する商品に使用しても、これに接する需要者は、その商品が前記文字に照応することを表する語に、単に「j」及び「@」の記号を付してなると認識するにとどまり、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認めます。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第6号に該当します。』
 しかしながら、本出願人は、本願商標の「jRetail@Solution」は十分に自他商品識別標識として機能し得る商標であると考えますので、上記認定には承服できず、以下に意見を申し述べます。
(2) 本願商標の「jRetail@Solution」は、その構成中より、「j」の文字と「@」の文字を取り除いた場合には、審査官殿ご指摘の通り、「Retail Solution」となり、これを一つの熟語と考えた場合には「小売り問題解決策」の如き意味合いを有し、一般的には、成る程「小売り・流通業界のビジネス、マーケット等の問題解決手段としての情報通信システム」の如き意味合いが生ずるのかも知れません。しかしながら、本願商標は、「j」と「@」の文字を付けることにより、「jRetail@Solution」と表現した造語商標であって、全体として格別の意味(観念)を持たず、称呼的にも、一連に称呼した場合に、「ジェイリテイル・アットソリューション」の如く、2音節に区切って称呼される傾向にある商標であります。それ故、本願商標は、「RetailSolution」の語に単に「j」及び「@」の記号を付した構成と言うよりも、「Retail」の語の前に「j」の文字を付けて一つのまとまりとし、また、「Solution」の語の前に「@」の記号を付けて一つのまとまりとして、それぞれを連結して一体とした造語商標とみるべきです。つまり、本願商標の構成態様は、「jRetail」と「@Solution」との結合商標であり、あえて分解した場合の単位は、「jRetail」と「@Solution」であると考えます。審査官殿の言うように、「RetailSolution」の語に、単に「j」及び「@」の記号を付しただけの商標であるなどという見方は妥当でないと考えます。本願商標はあくまでも「jRetail」と「@Solution」とが結びついて一体となった商標であって、この商標から、あえて「j」と「@」を取り除くような作業をすべきでないと考えます。本願商標は、迅速を尊ぶ通常の商取引に際し、取引者・需要者により、あくまでも「ジェイリテイル・アットソリューション」と称呼され取引される特定の具体的観念を生じない造語商標であります。そして、もし仮に、審査官殿の言うように、「小売り・流通業界のビジネス、マーケット等の問題解決手段としての情報通信システム」という意味を表すとしたら、それは、まさしく端的に「RetailSolution」と表現するのが普通ではないかと考えます。本願商標「jRetail@Solution」のような構成態様は、そもそもその様な意味合いを表すための普通の表現方法とは言えないと考えます。その意味で、本願商標は、十分に自他商品役務識別力を有するものと思料します。
(3) 過去の商標登録例をみると、
(A)「@movie」…第41類「映画の上映」(第4498960号:2001.08.17登録)などが存在します。
また、本出願人自身も、既に、以下の商標(B)(C)(D)(E)を登録しております。
(B)「@Buy24」…第35類「インターネットを利用した商品の販売に関する情報の提供ほか」(第4432373号:2000.11.17登録)
(C)「@Service24」…第42類「電子計算機用プログラムの提供ほか」(第4625598号:2002.11.29登録)
(D)「@SALES24」…第35類「インターネットを利用した商品の販売に関する情報の提供ほか」(第4644579号:2003.02.14登録)
(E)「@EDUCATION24」…第41類「インターネットを利用した通信教育ほか」(第4657231号、2003.3.28登録)
審査官殿のような見方をすれば、上記(A)は“(24時間使える)インターネットを利用した映画又は映画情報の提供”の如き、また、(B)は“(24時間使える)インターネットを利用した購買又は購買情報の提供”の如き、(C)は“(24時間使える)インターネットを利用したサービスの提供”の如き、また、(D)は“(24時間使える)インターネットを利用した商品の販売又は販売情報の提供”の如き、(E)は“(24時間使える)インターネットを利用した教育又は教育情報の提供”の如き、意味合いを想起させる普通の表現方法だということになりますので、或いは拒絶と言うことになるのでありましょうが、現実には、「@」の記号の存在によって、その様な認定はなされず、識別力あるものとして全て登録されております。つまり、過去の登録例をみると、「@」の記号一つとってみても、この存在によって、十分に識別機能を備えた商標であると認定されております。然るに、このような商標「@movie」、「@Buy24」、「@Service24」、「@SALES24」、「@EDUCATION24」が登録できて、本願商標「jRetail@Solution」が登録できないとされるいわれはありません。
(4) 以上の次第ですので、本願商標の「jRetail@Solution」は、インターネットの普及した現在においても、十分に自他商品識別の機能を発揮する商標であると確信します。

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