商標登録+α: 拒絶理由通知に対する意見書記載例#60

意見書例 +α

特許庁審査官等から受けた拒絶理由通知等に対し、反論した「意見書、審判請求書」の具体例を小川特許商標事務所のサイトから転載しております。

本願商標「KJEL/ケージェル」×引用商標「KGL」

1.出願番号  商願2003-48320
2.商  標  「KJEL/ケージェル」
3.商品区分  第3類
4.適用条文 商標法第4条第1項第11号
5.拒絶理由  登録第4579450号商標「KGL」と類似する。    

商標登録第4793555号
本願商標・商標登録第4793555号
引用商標・商標登録第4579450号

意見書における反論

(1) 拒絶理由通知書において、本願商標は、「登録第4579450(商願2001-019771)の登録商標(以下、引用商標という)と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」との認定を受けた。しかしながら、本出願人は、本願商標と引用商標とは、外観,称呼および観念のいずれにおいても類似せず、取引者・需用者をして出所の混同を起こさせることはないと思料するので、斯かる認定には承服できず、以下に意見を申し述べる。
(2) 本願商標は、願書の商標見本から明らかなように、上段の英文字「KJEL」と下段の片仮名文字「ケージェル」とを「KJEL/ケージェル」と二段併記して成るものであるが、引用商標は「KGL」の欧文字3文字(標準文字)からなるものである。従って、本願商標と引用商標とは、外観上類似しないことは明らかである。
(3) また、本願商標の「KJEL/ケージェル」は、格別の観念を生じない造語商標であるが、引用商標の「KGL」も格別の観念を生じない造語商標である。従って、本願商標と引用商標とは、観念上比較すべくもなく、互いに非類似の商標である。
(4) そこで、次に称呼の点につき検討する。
 本願商標は、上段の英文字部分が「KJEL」となっていて、下段にその読みを表すべく「ケージェル」と片仮名表記した態様であるところ、本願商標からは常に「ケージェル」の称呼が生じるものと思料する。これに対し、引用商標は「KGL」の態様より、「ケージーエル」ないし「ケイジイエル」の称呼が生じるものと思料する。そこで、本願商標の称呼「ケージェル」と引用商標の称呼「ケージーエル」ないし「ケイジイエル」を対比する。まず、本願商標の称呼「ケージェル」は、後段の「ジェ」の部分が強く発音される傾向にあり、また一連に称呼したとき「ケー・ジェル」と2音節に区切って発音される傾向にある。これに対し、引用商標の称呼「ケージーエル」ないし「ケイジイエル」は、各文字一つ一つが明瞭に強く発音される傾向にあり(特に、「ケ」「ジ」「エ」にアクセントあり)、一連に称呼したとき「ケー・ジー・エル」ないし「ケイ・ジイ・エル」と3音節に区切って発音される傾向にある。即ち、本願商標が「ケー・ジェル」と2音節に区切って、しかも「ジェ」にアクセントをもって称呼されるのに対し、引用商標は「ケー・ジー・エル」ないし「ケイ・ジイ・エル」と3音節に区切って称呼され、且つ各音節の一音目「ケ」「ジ」「エ」がそれぞれアクセントをもって明瞭に発音される傾向にあり、両者は語感語調を全く異にする。特に第2音目以降、本願商標は「ジェル」と短く一気に発声されるのに対し、引用商標は「ジー・エル」あるいは「ジイ・エル」と2音節に発声される点で全く異なる。そして、この違いは2音節中の1音節、あるいは3音節中の2音節の差異であり、全体の称呼に占める割合の半分以上を占めている。したがって、この差異が全体の称呼に与える影響は大きなものがあり、称呼上別意の印象を与えるに十分な差異である。それ故、取引者・需要者が両商標を称呼して取引する場合、本願商標の「ケー・ジェル」と引用商標の「ケー・ジー・エル」ないし「ケイ・ジイ・エル」とは、語感語調を全く異にし、明瞭に識別できるものと思料する。
(5) 殊に、本願商標の指定商品分野である化粧品等の分野においては、取引者・需要者が横文字表記(英文字やカタカナ文字表記)の商標名に慣れ親しんでおり、相当に注意深い観察力を持っている。従って、外観が全く異なり、且つ語感語調の異なる本願商標の「KJEL/ケージェル」(ケー・ジェル)と、引用商標の「KGL」(ケー・ジー・エル)(ケイ・ジイ・エル)とを混同することはないと考える。
(6) 以上のように、本願商標と引用商標とは、外観及び観念上類似することはないとともに、称呼上も、本願商標が「ケー・ジェル」と「ジェ」にアクセントをもって2音節に称呼されるのに対し、引用商標は「ケー・ジー・エル」ないし「ケイ・ジイ・エル」と各音節の語頭音「ケ」「ジ」「エ」にアクセントをもって、一文字ずつはっきりと3音節に区切って称呼される点において、全く異なる。このように、本願商標と引用商標とは、音節の区切りの違いやアクセント位置の違い等により語感語調を全く異にするが、短い音構成にあってこの差異は大きく、両者を一連に称呼したとき聴者をして決して紛れることはないと思料する。

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