商標登録+α: 拒絶理由通知に対する意見書記載例#97

意見書例 +α

特許庁審査官等から受けた拒絶理由通知等に対し、反論した「意見書、審判請求書」の具体例を小川特許商標事務所のサイトから転載しております。

本願商標「割符エクスプローラー」× 引用商標「EXPLORER」

1.出願番号  商願2008-99824
2.商  標   「割符エクスプローラー」
3.商品区分  第9類
4.適用条文 商標法第4条第1項第11号
5.拒絶理由  「EXPLORER」と類似する。

出願商標・商標登録第5422057号
出願商標・商標登録第5422057号
引用商標1・商標登録第1781497号
引用商標1・商標登録第1781497号
引用商標2・商標登録第2225671号
引用商標2・商標登録第2225671号
引用商標3・商標登録第4174985号
引用商標3・商標登録第4174985号
引用商標4・商標登録第4174986号
引用商標4・商標登録第4174986号

意見書における反論

【意見の内容】
(1) 拒絶理由通知書において、本願商標は、下記1~4の登録商標と同一又は類似であって、その商標登録に係る指定商品と同一又は類似の商品に使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当すると認定されました。
                 記
 引用商標1 登録第1781497号-2(商公昭59-069875)28類 EXPLORER
 引用商標2 登録第2225671号(商公平 1-065619)34年法11類 EXPLORER
 引用商標3 登録第4174985号(商願平 8-117133)16類 EXPLORER
 引用商標4 登録第4174986号(商願平 8-117134)20類 EXPLORER
 しかしながら、本出願人は、本願商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても紛れることのない非類似の商標であると考えますので、前記認定には承服できず、以下に意見を申し述べます。
(2) 本願商標は、願書の商標見本から明らかなように、漢字とカタカナで「割符エクスプローラー」と一連に書してなるものであり、電子計算機用プログラム、その他の電子応用機械器具及びその部品などを指定商品とするものであります。これに対し、引用商標1~4はいずれもローマ字で「EXPLORER」と書してなり、本願とは共通の類似群を指定商品中に含んだ登録商標であります(指定自体は、それぞれ28類、11類(S34年法)、16類、20類であります)。したがって、本願商標「割符エクスプローラー」と引用各商標の「EXPLORER」とは、外観上全く異なり、類似することはありません。
(3) また、本願商標は漢字の「割符」とカタカナの「エクスプローラー」という2種類の文字からなるものでありますが、全体が同書同大同間隔でバランス良く一体に配され、その言葉の意味合いからは全体として「割符探険家」の如きまとまった観念を生じさせるものであります。そして、「エクスプローラー」が今まで存在せず新しく作られた造語ならばまだしも、この言葉は「探険家」とか、「調査者」とかの意味合いをあらわす日本人にとってごく親しまれた普通の英単語「EXPLORER」に通じる言葉でありますので、取引者・需要者をして特別に注意を喚起する部分とはなりません。それ故、本願商標中、この「エクスプローラー」の部分が特に注目されて称呼・観念されるということはなく、素直に「割符エクスプローラー」(ワリフエクスプローラー)(割符探険家)と一連一体に称呼・観念されるものと考えます。これに対し、引用各商標は、ローマ字「EXPLORER」の態様より、単に、「探検家」を観念させるだけで、両者は観念上も類似することはありません。引用商標1~4は「何の探険家」なのか定かでなく、ましてや本願商標「割符探険家」を観念させることはありません。
(4) そこで、次に称呼の点につき検討します。
 本願商標の「割符エクスプローラー」は、上述の如く、漢字とカタカナという異種類の文字からなるものでありますが、全体がバランスよく配され、全体を一体のものとして把握して違和感はありません。それよりもむしろ、本願商標は、全体として「割符探険家」という一つの意味合いを生じることから、取引者・需要者は「割符エクスプローラー」全体を一体不可分のものとして把握し、「ワリフエクスプローラー」とのみ称呼すると思料します。この点に関し、審査官殿は、本願商標の「割符」と「エクスプローラー」の部分を分断して、「エクスプローラー」に着目し、単に「エクスプローラー」の称呼も生じるとみて今般の拒絶理由通知を発したのではないかと推察されますが、そのような認定には納得できません。全体がバランス良く配され、全体として一つのまとまった意味合いを生じる商標をとらえて、前後を分断して称呼すべき理由はありません。全体が冗長に過ぎるというのかも知れませんが、本願商標は、全体を一連に称呼して決して称呼しにくいものではなく、むしろ一気に「ワリフエクスプローラー」と称呼して称呼し易いものであります。それを何故に左右分断して称呼しなければならないのか。取引者・需用者が「割符エクスプローラー」の文字を見て、単に「エクスプローラー」と認識し称呼するとは到底思えません。そのような称呼は如何にも不自然であります。現代日本語はそもそも漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字、算用数字の5種類を混在させて用いるのが普通であり、種類の違う文字を結合ないし混在させて一つの意味合いをあらわすように用いることは、日常茶飯行われております。それ故、異種類の文字の結合からなる商標であっても、そのことを以て両者を分離して把握すべきとする理由は全くありません。ましてや、本願商標の如く、一つの意味合いを観念させるようなものにあっては、尚更であります。
(5) 過去の商標登録例を見ると、米国法人の第2307693号登録商標「ARCHIVE」(称呼:アーカイブ、第9類「電子応用機械器具及びその部品」等を指定)(第1号証)が存在しますが、その後の出願に係る本出願人の「アーカイブ割符」は無事に登録されております(商標登録第4877832号、第9類「電子応用機械器具及びその部品」等指定)(第2号証)。それ故、引用商標1~4の「EXPLORER」が存在したとしても、本願の「割符エクスプローラー」が登録されて、何らおかしくないはずであります。
(6)ところで、「割符」の文字を有する商標は、以下のように、本出願人が既に多数登録しており、いわばシリーズ化しております。
1. 登録4839689 モバイル割符 …第3号証
2. 登録4877830 ファイル割符 …第4号証
3. 登録4877831 My割符 …第5号証
4. 登録4877832 アーカイブ割符 …第6号証
5. 登録5186304 割符ランチャー …第7号証
6. 登録5199210 サーバ割符 …第8号証
7. 登録5202323 PDF on 割符 …第9号証
8. 商願2008-099825 割符マネージャー (登録査定済み) …第10号証
 本願の「割符エクスプローラー」も、このような「割符シリーズ」の一環であり、それ故に、肝心の「割符」の文字を省略して称呼するようなことは出願人としてしませんし、日頃本出願人の製品に接している取引者・需要者も「割符」を省略して称呼し識別を図るというようなことはしないはずです。けだし、それを省略したのでは「割符シリーズ」の意味がないからであり、また、「割符」を外したのでは、「何のエクスプローラー」か分からないからであります。本願は、あくまでも「割符」と「エクスプローラー」とが連結されて一体となった結合商標であり、全体で「割符探険家」の如き意味合いを生じ、「ワリフエクスプローラー」と一連にのみ称呼されるものと考えます。前述したように、「エクスプローラー」が造語ならばまだしもですが、この言葉は「探険家」等の意味合いをあらわす日本人にとってごく親しまれた単語でありますので、「エクスプローラー」の部分が特に注目されて称呼・観念されることはなく、素直に「割符エクスプローラー」(ワリフエクスプローラー)(割符探険家)と一連一体に称呼・観念されるものと思います。
(7) 以上のように、本願商標の「割符エクスプローラー」はあくまでも一連一体の商標であって、単に「エクスプローラー」だけを取り出して称呼・観念されるようなことはなく、本願商標と引用商標1~4とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、紛れることのない非類似の商標であります。よって、本願商標は引用商標1~4の存在如何にかかわらず、充分登録適格性を有するものと思料します。

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