商標登録+α: 拒絶理由通知に対する意見書記載例#99

意見書例 +α

特許庁審査官等から受けた拒絶理由通知等に対し、反論した「意見書、審判請求書」の具体例を小川特許商標事務所のサイトから転載しております。

本願商標「molla」×引用商標「mo:ra」

1.出願番号  商願2013-054694
2.商  標   「molla」
3.商品区分  第35類
4.適用条文 商標法第4条第1項第11号
5.拒絶理由  「mo:ra」と類似する。

出願商標・商標登録第5639675号
出願商標・商標登録第5639675号
引用商標・商標登録第5593873号
引用商標・商標登録第5593873号

意見書における反論

【意見の内容】
(1) 拒絶理由通知書において、本願商標は登録第5593873号(商願2012-038835)の商標(以下、「引用商標」という)と同一又は類似であって、その商標に係る指定役務と同一又は類似の役務に使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し登録できないと認定されました。しかしながら、本出願人は、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても紛れることのない非類似の商標であると考えますので、前記認定には承服できず、以下に意見を申し述べます。
(2) 本願商標は、願書の記載から明らかなように、欧文字で一連に「molla」(標準文字)と書した態様からなるものであり、第35類「化粧品及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」等、を指定役務とするものであります。これに対し、引用商標は、欧文字の「mo」と「ra」との間にコロン「:」を介して「mo:ra」と書した態様からなるもので、同じく35類の「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」等を含む多様な小売・卸売等役務を指定するものであります。したがって、本願商標と引用商標とは、外観が全く異なり、外観上類似しないことは明らかであります。
(3) また、本願商標の「molla」はイタリア語で「輪ゴム、ゴムバンド」等を意味する単語であり、イタリア語に慣れ親しんでいない一般的な日本人の取引者・需要者にとっては格別の意味を有しない欧文字の羅列であると判断する可能性もありますが、それでも何らかの意味ある単語であると認識するのが自然であり一般的であると思われます。これに対し、引用商標の「mo:ra」は欧文字の「mo」と「ra」をコロン「:」を介して「mo:ra」と書しただけで、何の意味も有しない造語であることは明かであります。したがって、両者は観念上も類似しないこと、明白であります。
(4) そこで、次に称呼の点につき検討します。本願商標「molla」は、その態様より、長音を伴って「モーラ」と称呼されるのが自然でありますが、引用商標「mo:ra」は、「mo」と「ra」の間にコロン「:」を介した態様であることから、称呼は単に「モラ」であって、「モーラ」ではないと思料します。コロン「:」は、直接引用句を持つ複文の中で、引用句の前に置く記号であったり(例えば、He looked at the picture and exclaimed:“What a beautiful picture!”)、説明や言い替えの時に用いられる記号であったりしますが(例えば、「X:Y」は「X、つまり「Y」という具合)、決して長音を示す記号ではありません。審査官殿は引用商標より「モーラ」の称呼も生じると判断して、引用したのではないかと推察しますが、「mo:ra」のコロン「:」が長音記号でないとすれば、その称呼は「モラ」であって、決して「モーラ」ではないはずです。引用商標「mo:ra」のIPDL参考称呼情報には、「モーラ、モラ」というように、「モーラ」の記載もありますが、これはあくまでも機械的かつ任意に付けた参考のための称呼でしかなく、確定された称呼ではありません。引用商標から生じる自然な称呼は、あくまでも簡潔な「モラ」であると思料します。コロン「:」は前述のように長音記号ではありません。そして、本願商標と引用商標の称呼を対比すれば、両者は称呼上最も短い部類に属する僅か2音という音構成からなるもので、そのような短い音構成にあって、本願商標の長音を伴ってなめらかに称呼される「モーラ」と、引用商標の簡潔につまって称呼される「モラ」とでは、語感語調が全く異なり、十分に識別できるものと思料します。更にまた、本出願人が取り扱う化粧品やせっけん類の業界というのは、販売者側も取引者・需用者側も、ネーミングに非常に敏感で、「molla」と「mo:ra」では、外観上全く異なった商標と判断しますし、称呼も「モーラ」と「モラ」では語感語調が異なり、全く異なったものと認識するはずであります。それ故、本願商標及び引用商標の指定役務分野である化粧品等の小売・卸売等役務分野において、代表的な商標の使い方をした場合、例えば、化粧品を品揃えしたネットショップあるいは現実のショップにおいて、「molla」や「mo:ra」の店舗看板を掲げた場合に、取引者・需要者がこれら両者を同一のショップと間違えて認識するはずはありません。明確に別のショップと認識するはずであります。
(5) 以上のように、本願商標「molla」と引用商標「mo:ra」とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても紛れることのない非類似の商標であると考えます。特に、両者は外観および観念上全く異なり、称呼上も2音という短い音構成にあって、長音を伴いなめらかに称呼される「モーラ」と、簡潔につまって称呼される「モラ」では十分に識別でき、決して紛れることはないと考えます。

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