商標登録+α: 拒絶理由通知に対する意見書記載例#10

意見書例 +α

特許庁審査官等から受けた拒絶理由通知等に対し、反論した「意見書、審判請求書」の具体例を小川特許商標事務所のサイトから転載しております。

本願商標「SARANSPERIOR/サランスペリオール」×引用商標「サラン/SARAN」

1.出願番号  平成6年商標登録願第69547号
2.商  標  「SARANSPERIOR/サランスペリオール」
3.商品区分  第3類:せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き
4.適用条文 商標法第4条第1項第11号
5.拒絶理由  「SARANSPERIOR/サランスペリオール」は「サラン/SARAN」に類似する。

出願商標 引例商標 登録第3107500号
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意見書における反論

(1)拒絶理由通知書において、本願商標は登録第3107500号(商公平7-48254号)の商標(以下、「引用商標」という)と類似であって、その商標登録に係る指定商品と同一又は類似の商品に使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し登録できないと認定された。

 しかしながら、本出願人は、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても紛れることのない非類似の商標であると考えるので、前記認定には承服できず、以下に意見を申し述べる。

(2)本願商標は、願書に添付した商標見本から明らかなように、「SARANSPERIOR」の英文字を上段に、「サランスペリオール」の片仮名文字を下段にそれぞれ配置して、「SARANSPERIOR/サランスペリオール」と二段併記してなるものである。

 これに対し、引用商標は、「サラン」の片仮名文字を上段に、「SARAN」の英文字を下段にそれぞれ配置して、「サラン/SARAN」と二段併記してなるものである。

 従って、両者は、外観上類似しないことは明らかである。

また、本願商標は、「SARANSPERIOR/サランスペリオール」と、英文字部分と片仮名文字部分を一連に書した態様で、何の意味も有しない造語であるが、引用商標は、「合成樹脂の一。塩化ビニリデン(CH2=CCl2)と少量の塩化ビニルとの共重合体。耐薬品性が大。吸湿性小。自動車の内装、漁網、食品包装用フィルムに用いる。」(広辞苑)もので、特に、食品包装用フィルムとしては、「サランラップ」としてなじみのある「サラン」を表すものであるから、両者は観念上も類似することはない。

(3)そこで、称呼の点につき検討するに、本願商標は、上下段とも一連に書した態様で且つ何の意味も有しない造語であることから、常に「サランスペリオール」と一連に称呼され、単に「サラン」と称呼されることはないと思料する。この点、審査官殿は、全体がやや冗長であることから、「SARAN」「サラン」の部分をとらえて、単に「サラン」と称呼されることもあると考えて前記の通り認定したものと思料するが、本出願人は、そのようなことはないと考える。

 即ち、本願商標は、①前段・後段を分けることなくあくまで一連に書した態様であること、②全体として特定の観念を有しない造語であって区切って発音すべき理由がないこと、③「スペリオール」の部分も称呼上のウェイトが大きいため、この部分を省略して発音することはあり得ないこと、④全体として一連に称呼して語呂がよく称呼しやすいこと、それ故、一連に称呼するのが自然であると考えられること、⑤石けんや化粧品等の指定商品との関係においては多少長めの称呼も市場に多数存在するが、取引者・需用者は一連に称呼するのが常であって省略して称呼するような実情にないこと、⑥特に、化粧品などの需用者は、商標を注意深く観察し購買するのが常であって、商標部分は一連一体に把握するのが普通であること、等の理由から、本願商標はあくまで「サランスペリオール」とのみ称呼されるものと思料する。

 そこで、本願商標の称呼である「サランスペリオール」と引用商標の称呼である「サラン」とを対比すると、「スペリオール」の称呼の有無によって、両者は音数及び語感語調が全く異なり明確に識別できるので、称呼上も相紛れることのない非類似の商標である。

(4)以上のように、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、紛れることのない非類似の商標である。
 よって、本願商標は引用商標の存在如何にかかわらず、充分登録性を有するものと思料します。

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