国際登録出願(マドプロ)の様式MM2~MM21📄の解説

国際登録出願(マドプロ)制度を利用することで、単一の手続、単一の言語及び単一の通貨において、100カ国(加盟国一覧:2018年1月時点)に対して一括で商標の保護を求めることが可能です。複数の国で同じフォーマットの様式を使用することで、手続の効率化が確保されています。以下の説明では、日本を本国(Origin)とする場合の手続きで説明します。また、国際事務局(International Bureau)はWIPOとも表記しています。なお、様式ダウンロードの各リンクは、JPOは特許庁の様式サイトへのリンクで、WIPOは国際事務局の様式サイトへのリンクとなります。平成30年1月には様式MM2, MM4, MM11に締約国インドネシアが追加され、平成30年7月には様式MM2, MM4, MM11に締約国アフガニスタンが追加され、平成31年3月には様式MM2, MM4, MM11に締約国サモアが追加され、令和1年6月には様式MM2, MM4, MM11に締約国カナダが追加されています。

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様式の一覧表
様式番号 書類の内容 (*提出費用有り) 提出先
MM2 国際登録願書* 特許庁
MM17 優先順位の主張 特許庁
MM18 標章を使用する意思の宣誓書 特許庁
MM4 事後指定書* (事後指定のMM17,MM18も) 特許庁又は国際事務局
MM5 名義人の変更の記録の請求書* 特許庁又は国際事務局
MM11 国際登録の更新の申請書* 特許庁又は国際事務局
MM6 商品及び役務の一覧表の減縮の記録の請求書* 国際事務局
MM7 放棄の記録の請求書 国際事務局
MM8 国際登録の取消の記録の請求書 国際事務局
MM9 名義人の氏名又は住所の変更の記録の請求書* 国際事務局
MM10 代理人の氏名又は住所の変更の記録の請求書 国際事務局
MM12 代理人の選任の届出書 国際事務局
MM13 ライセンスの記録の申請書* 国際事務局
MM14 ライセンスの記録の修正の請求書* 国際事務局
MM15 ライセンスの記録の取消の請求書 国際事務局
MM16 切替から生ずる事後指定* 国際事務局
MM19 名義人の処分権の制限 国際事務局
MM20 継続処理の請求書* 国際事務局
MM21 記録の訂正の請求書 国際事務局
 

マドリッド制度 様式(MM2~MM21)の解説

一時的とは思いますが、特許庁(jpo)サイトからのダウンロードは庁のホームページリニューアルに伴って利用できなくなっています。再開次第、ご案内したいと思っています。(2019.3.8)

MM2

MM2  国際登録出願願書 (Application for international registration governed exclusively by the Madrid Protocol)
提出先 本国官庁(Office of Origin)であり、日本では特許庁になります。WIPOに直接送ることはできません。なお、オーストラリアとベネルクスではE-filingが可能(内国民向け)です。米国もTEASiを導入済みです。
提出時期 特に限定されていませんが、基礎出願の後にはなります。本国の基礎登録か基礎出願が必要です。
言語・通信 英語、フランス語、スペイン語のMM2がありますが、日本は本国官庁として英語を選択しており、国際出願時には、指定商品・指定役務の表示を含め、願書を英語で作成する必要があります。なお、願書の代理人欄で電子メールアドレスを記載することにより、この国際出願及びその後の国際登録に係るWIPOからの通知は、電子的にのみ送付され、書面による通知は送付されなくなります。
内容・備考 参考訳 欧州連合(EM)を指定国とした場合、第2言語の選択が必要です。米国を指定国とする場合、米国によって要求される標章を使用する意思の宣言書(MM18)を当該出願に添付しなければならないとされています。 特許庁が受理した日(到達主義)が原則的に国際登録日とされますが、特許庁がMM2を受理した日から2月以内にWIPOが受理しない場合には、WIPOが受理した日が国際登録日とされます。
【新たな加盟国へ出願する場合】
新たな加盟国におけるマドリッド協定議定書の発効日に当該加盟国を指定して出願又は事後指定をする場合など、新加盟国に対応した様式がWIPOホームページからも入手できない場合には、各様式の「DESIGNATIONS(指定締約国)」欄(MM2第11欄、MM4第4欄)にある「Others:」に当該国名を記入することでも指定が可能です。
【可変幅フォントでないフォントを使用する際の注意】
日本の標準文字と同じフォントはプロポーショナルフォント(可変幅フォント、即ち文字ごとに文字幅が異なるフォント)ではないため、このフォントで文字を入力すると、文字幅や文字間が調整されずにMM2に表示されることになります。その結果、国際事務局において処理をする際に、MM2に入力した商標が国際登録に正しく反映されないという事例が報告されており、例えば文字間(例:「I」や「l」の前後)にスペースが設けられた複数の単語であるかのような構成態様の商標が国際登録されてしまうということが発生しています。このような事態を防止するには、標準文字のフォントではなくプロポーショナルフォント(半角の欧文字フォントの多くはプロポーショナルフォントです)を商標記載欄に用いる必要があります。
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MM4

MM4 事後指定書(Designation subsequent to the international registration)
提出先 本国官庁またはWIPOになります。本国官庁はWIPOに転送します。E-Subsequent Designation(Website)も可能です。
提出時期 国際登録後であれば、事後指定は可能です。
言語・通信 英語
内容・備考 事後指定は、国際登録の登録後に、新たな領域(加盟国)についての保護を拡張したり、登録となっている範囲内で指定商品(指定役務)を追加する手続になります。欧州連合(EM)を事後指定の指定国とした場合、第2言語の選択が必要です。優先順位(seniority)の主張する場合には、MM17も必要です。米国を事後指定の指定国とする場合、米国によって要求される標章を使用する意思の宣言書(MM18)を当該指定書MM4に添付しなければならないとされています。E-Subsequent DesignationであればCredit Cardを支払いに使用できます。エストニア、インド、ナミビア、フィリピン、トルコについては、事後指定できる期間が限定されており、エストニアは1998年11月18日より前、インドは2013年7月8日より前、ナミビアは2004年6月30日より前、フィリピンは2012年7月25日より前、トルコは1999年1月1日より前に出願された国際登録は事後指定できない(Subsequent designation)ものとされます。
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E-subsequent designation
E-subsequent designation at WIPO Website

EFORMS presentation video、3:07、 E-forms WIPO Madrid from UIBM (イタリア特許商標庁)英語版

MM5

MM5 国際登録の名義人変更の記録の請求書(Request for the recordal of a Change in Ownership)
提出先 WIPOに直接か、譲渡人または譲受人の官庁経由でも可能です。
提出時期 国際登録後はいつでも可能
言語・通信 名義人変更について、日本の特許庁を経由する場合は英語です。直接WIPOであれば、英語、仏語、スペイン語が使用できます。電子メールアドレスを記載することにより、国際登録に係るWIPOからの通知は、電子的にのみ送付され、書面による通知は送付されなくなります。
費用 177CHF(スイスフラン)、日本の特許庁を経由する場合、+4,200円です。
内容・備考 MM5は名義変更(所有権移転)です。譲渡書などの所有者移転の証拠となる書類をWIPOに送る必要はありません。名称変更・住所変更はMM9になります。譲受人の新代理人の選任もMM5で可能です(MM12も可能)。代理人の署名又は捺印で進めることができますが、譲受人の代理人の選任の部分[5]には、譲受人の署名又は捺印が必要です。
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MM6

MM6 商品及び役務の一覧表の限定の記録の請求書(Request for the recordal of a Limitation of the List of Goods and Services)
提出先 WIPOに直接になります。
言語・通信 英語 WIPO宛先の電子メールへのMM6のPDFファイルの添付でも可能です。
費用 177CHF(スイスフラン)、日本の特許庁を経由する場合、+4,200円です。
内容・備考 商品及び役務の一覧表の限定は、全部もしくは一部の指定国で可能です。この限定は、指定国での拒絶通報や職権での拒絶に対応します。もし商品及び役務を永久に削除する場合にはMM8を使用し、全部ではなく一部の指定国で全部の商品及び役務を放棄するにはMM7を使用します。同じ所有者には、1つのMM6で複数の国際登録の商品及び役務の一覧表の限定に用いることが可能です。MM6を使用すれば、暫定拒絶を出された指定国の商品役務の記載の部分についての対応を現地代理人を介せずに、WIPOへの書類提出(CHF177はかかります。)で行うことができます。
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MM7

MM7 放棄の記録の請求書(Request for the recordal of a Renunciation)
提出先 WIPOに直接になります。
内容・備考 全部ではなく一部の指定国で全部の商品及び役務を放棄するにはMM7を使用します。指定商品・指定役務は一覧表に残りますが、放棄するとした指定国ではその指定商品・指定役務の効果かないことになります。
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MM8

MM8 国際登録の取消の記録の請求書(Request for the recordal of a Cancellation of the International Registration)
提出先 WIPOに直接になります。
内容・備考 全部の指定国で全部の商品及び役務を放棄する(total cancellation)にはMM8を使用します。また、全部の指定国で一部の商品及び役務を放棄する(partial cancellation)にもMM8を使用できます
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MM6~MM8の比較

Limitation (限定)MM6 Renunciation (放棄)MM7 Cancellation (取消)MM8
商品・役務 一部 全部 一部若しくは全部
指定官庁 一部若しくは全部 一部 全部
事後指定 可能 可能 できない
費用 177CHF 無料 無料

表はWIPOのサイトより抜粋

MM9

MM9 名義人の氏名若しくは名称又は住所の変更の記録の請求書(Request for the recordal of a Change in Name and/or Address of the Holder)
提出先 WIPOに直接になります。
内容・備考 MM9は名義人の名称や住所が変わる場合に使用されます。譲渡のように名義人が変更される場合にはMM5を用います。2017年7月からMM9には、legal nature of holderの記載が可能となり新様式となっています。MM9を用いて法人の法的性質(limited liability company, cooperative, corporationなど)を追加又は変更することができます。国際事務局へ支払う手数料は150CHF(スイスフラン)ですが、電話番号、fax番号及びE‐mailアドレスの変更は手数料免除です。
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MM10

MM10 代理人の氏名若しくは名称又は住所の変更の記録の請求書(Request for the recordal of a Change in Name and/or Address of the Representative)
提出先 WIPOに直接になります。
内容・備考 MM10は代理人の名称や住所が変わる場合に使用されます。新規の代理人の選任にはMM12が使用されます。1つのMM10で複数の国際登録に関する代理人の名称、住所を変えることができます。
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MM11

MM11 存続期間の更新申請書(Renewal of the international registration)
提出先 WIPOに直接か、権利者の官庁経由でも可能です。またWIPOのwebsiteからE-renewalも可能です。
提出時期 2017年7月6日より、更新のオンライン請求は、国際商標登録の満了3ヶ月前から利用できるようになっています。国際登録の名義人と代理人には、存続期間の満了6カ月前に正確な満了日についての通知がなされます。50%の割増手数料を払うことで6カ月の猶予期間での手続も可能です。
言語・通信 日本の特許庁を経由する場合は英語です。直接WIPOであれば、英語、仏語、スペイン語が使用できます。
内容・備考 1つのMM11で更新できるのは1つの国際登録だけです。E-RenewalであればCredit Cardを支払いに使用できます。
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E-Renewal at WIPO Website
E-Renewal at WIPO Website

MM12

MM12 代理人の選任の届出書(Appointment of a representative)
提出先 国際登録や事後指定などでは、本国官庁(特許庁)へも可能ですが、基本的にはWIPOに直接提出します。
提出時期 国際登録後であれば、代理人の変更及び新たな代理人の選任は可能です。国際登録簿に代理人として記録できるのは1名だけになりますので、新たに代理人を選任すると元の代理人の記録は上書きされます。代理人の選任のため独立の書類を作成しなくとも、それぞれの手続様式の必要項目に代理人名などを記入することで選任することもできます。
内容・備考 新たな代理人の選任はMM12ですが、代理人の氏名、住所の変更はMM10を使うことができます。
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MM13

MM13 ライセンスの記録の申請書(Request for the Recording of a License)
提出先 WIPOに直接になります。
提出時期 登録後は何時でも
内容・備考 ライセンスとして、ランセンシーの氏名又は名称、指定国又は指定国の一部領域内、商品及び役務の全部又は一部、ライセンス期間、ライセンスの種類を記録できます。証拠立てる書類はWIPOに送ってはならないとされています。Australia, Germanyでは、ライセンスの記録は効果を持ちませんので、国際登録でも効果はないものとされています。 China, Georgia, Greece, Japan, Kyrgyzstan, Lithuania, Republic of Korea, Republic of Moldova, Russian Federation and Singapore の各国では、ライセンスの記録制度があるものの、国内法での手当てがないので、国際登録のライセンス登録は効果がないものとされています。従って、これらの国ではそれぞれ国内法に順守した登録作業が必要になります。国際事務局へ支払う手数料は177CHF(スイスフラン)です。
費用 177CHF(スイスフラン)
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MM14

MM14 ライセンスの記録の修正の請求書(Request for Amendment of the Recording of a License)
提出先 WIPOに直接になります。
提出時期 ライセンス記録後は何時でも
内容・備考 国際登録簿に記録されたライセンスの内容を修正できます。国際事務局へ支払う手数料は177CHF(スイスフラン)です。
費用 177CHF(スイスフラン)
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MM15

MM15 ライセンスの記録の取消の請求書(Request for Cancellation of the Recording of a License)
提出先 WIPOに直接になります。
提出時期 ライセンス記録後は何時でも
内容・備考 国際登録簿に記録されたライセンスの内容の全部又は一部を取り消すことができます。
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MM16

MM16 切替から生ずる事後指定(Subsequent Designation resulting from Conversion (European Union))
提出先 事後指定に転換する場合はMM16をEUIPO(欧州連合知的財産庁)を通じて提出する必要があります。本国官庁としての特許庁には提出できません。
提出時期 欧州連合を領域指定する国際登録が取り下げ、拒絶、又は効力を失った場合(3か月以内)になります。
内容・備考 欧州連合を領域指定する国際登録が取り下げ、拒絶、又は効力を失うと、各加盟国への事後指定に転換する請求ができます。この枠組みが”Opting-back”と呼ばれており、欧州連合の各国の直接出願に転換するか、マドリッド制度上の事後指定に転換するかを国際登録の名義人は選択することができます。
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MM17

MM17 優先順位の主張(Claim of Seniority (European Union))
提出先 本国官庁としての特許庁に提出します。
提出時期 MM2(願書)と同時に提出します。後日提出することはできません。
言語・通信 英語
内容・備考 欧州連合を指定国とする国際登録出願の場合、欧州連合の加盟国内で同一人の既登録と同一の標章を国際登録出願する場合、先の登録の優先順位(seniority)を主張することができ、その主張の場合にMM17を提出します。優先順位(seniority)の主張については欧州連合知的財産庁(EUIPO)で審査されます。
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MM18

MM18 標章を使用する意思の宣言書(Declaration of intention to use the mark (United States of America))
提出先 本国官庁としての特許庁に提出します。
提出時期 MM2(願書)と同時に提出します。
言語・通信 英語限定です。
内容・備考 アメリカ合衆国の使用主義に対応した様式で、商標の使用についての宣誓を必要としています。もし、MM18の添付がなく、本国官庁で受理の日から2ケ月以内にWIPOがMM18を受理すれば、MM18は出願と共に提出されたとみなされますが、その2か月以内にWIPOがMM18を受理しなければ、米国の指定はなかったものとなり、指定手数料は払い戻しとなります。事後指定の場合は、不備の通知から3か月の補正期間が与えられます。この場合、3か月以内に不備が解消されなければ、事後指定は全体として放棄されたものとみなされ、指定手数料は払い戻しとなります。[2017.5](5)を追記したフォーマットになっています。
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MM19

MM19 名義人の処分権の制限(Request for the recording of a restriction of the holder’s right of disposal)
提出先 WIPOに直接になります。
内容・備考 この様式の使用は、強制ではなく、推奨です。費用の支払いはなく、WIPOに証拠の書類を送る必要もありません。
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MM20

MM20 継続処理の請求書(Request for continued processing)
提出先 WIPOに直接になります。
提出時期 提示された応答期限より2月を越えない範囲内です。当該期間を厳守できなかった場合については、継続手続の請求は認められないことになります。
内容・備考 新たに規定された第5規則の2は、出願人や名義人が国際事務局に対する応答を期間内に行えなかった場合に、継続手続の請求をすることにより、国際事務局に手続の救済を行えるようにするものです。

処理の継続については以下の期間途過のみ請求可能です。i)規則11(2)20bis(2),、24(5)(b) 又は 26(2) に基づく欠陥通報に対する応答, ii)規則11(3) に基づく料金の支払い, iii)規則34(3)(c)(iii) に基づく個別手数料における第二段階の料金納付, iv)規則39(1) に基づく承継国への国際登録の効果継続に関する請求及びこれに係る料金の支払い。 処理の継続は、期間途過に関するもの以外には用いることができません。継続手続では、MM20の様式を用い、国際事務局に請求した上で、200CHFを支払うことになります。
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MM21

MM21 記録の訂正の請求書(Request for the correction of a recording)
内容・備考 WIPOに起因する誤記は、名義人若しくは官庁の請求があれば、いつでも訂正できます。官庁に起因する誤記は、その訂正が権利に影響する場合に、国際登録の公開の日から9カ月以内であれば、その官庁からWIPOに請求されれば訂正できます。出願人、名義人、代理人に起因する誤記は、訂正されないものとなります。
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Contact Madrid

世界工業所有権機関(WIPO)にマドリッド制度での各種様式の提出や問い合わせは、Contact Madrid(コンタクトマドリッド)を通じて簡単に行うことができます。利用方法は、先ず、WIPOのWebsiteにアクセスし、Website上の窓口であるContact Madridのページ(https://www3.wipo.int/contact/en/madrid/)に行きます。Contact Madridでは、コンピュータ内のファイルをアップロードすることができ、予めマドリッド制度の各種様式をダウンロードして所定の記入を行い、様式の記入が終わればContact Madridを通じその記入した様式をWIPOに直接送信することができます。郵便代やFAX代もかからず便利です。

Contact Madrid Start Page
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Fee Calculator

世界工業所有権機関(WIPO)のマドリッド制度を利用して国際登録を出願する場合や更新する場合のオフィシャル料金をFee Calculatorによって表示させることができます。対応しているのは、出願時の費用(MM2)、2段階の場合の費用、事後指定の場合の費用、更新に必要な費用です。本国官庁(Office of Origin)、区分数(Number of Classes)、Type(new application, subsequent designation, new tax-2nd part fee, renewal), Colour, Collective mark, certification mark, or guarantee markの選択ができます。

fee calculator
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世界知的所有権機関(WIPO) vol.2 商標_動画 (embedded/list)

ENTREPRENEURS & DESIGNERS -TRADEMARKS-
Portraits of entrepreneurs and featured stories on the importance and role of TRADEMARKS.

1.東アフリカ沖のザンジバルでは、香辛料のクローブが島の歴史と経済の不可欠な一部となっており、ザンジバル政府は地理的表示GIによるブランディングを図っています。
2.フィリピンのファストフード店”Jollibee”を経営するTony Tan Caktiong氏が会社の競争力にはブランドが重要としています。
6.ギター製造のRadixは、全ての業務での局面で基本となる商標を取得を重視して展開。
7.JAVARAはチャンピオンという意味で、”Those who control the brands control the whole market,”と述べています。
8.GEOX, イタリアの靴メーカー、ワイン製造業でしたがbreathable shoeを発明して靴製造に進出 5:06
9.バングラデシュのデザイナー、Maheen Khan氏は、伝統的なバングラデシュのスタイルを反映した衣服やアクセサリーのブランド”Mayasir”を展開。

11.タンザニア企業のAZAMブランド、Dar-es-Salaam bakeryから始めた成功例、5:05
12.インドのmicromax, 国際市場でのマドプロの有効性を説明しています。2:53
13. Mustafa Jabbar氏はバングラデシュの公用語のバングラでの簡単で使いやすいソフトウエア Bijoyを発明。
16. メーチャム(Mae Chaem)の多色の綿製品、バンチャオチャ(Bang Chao Cha)の折り込んだ籐製品、ランプーン(Lampoon)の絢爛な絹製品の地理的表示(GI)をWIPOは支援。

世界知的所有権機関(WIPO)のWebsite

商標登録insideNews: ドメイン名の拡大はWIPOでの係争数増加へ

WIPOの発表によれば、新gTLDに関する係争数が増大しており、特にファッション、銀行、IT(Information Technology)が最も重要な分野ということになっています。WIPOのプレス発表では、2015年に2,754件が UDRP(Uniform Domain Name Dispute Resolution Policy:統一ドメイン名紛争処理方針)にかかり、それは4.6%の前年増でした。WIPOの資料からは、最も多いのは.com関連で 2,732件(71.71%)、続いて 262件が.net関連、200件が.org、81件が.infoについてでした。1400のうちの938前後の新gTLDが今日までに供用されており、新gTLDで商標権者は全てのセカンドレベルの不正使用等を黙認せずに対処するのかどうか、或いは例えば.bankなる新gTLDがリリースされるが、それを商標権者以外のサイバースクワッターなどの第3者に取られてしまう場合には、オンラインの直接の問題ともなり得るとされています。

The World Intellectual Property Organization has released data on disputes between trademark owners and third parties who are registering new domain names with the original brand name. Disputes are…

情報源: Internet Domain Name Expansion Pushes Dispute Resolution Cases Up At WIPO

マドプロを選んではいけない場合がある! マドプロと直接出願の比較

実はマドプロを選んではいけない場合がある!

マドプロ出願の方が、本国から一括して迅速に世界各国における商標の保護を図ることができ、費用は安く、商標の管理も容易であると、マドプロのメリットを挙げている専門家が多いのですが、実はこれらのメリットが当てはまる場合もあれば、そうでない場合があります。特に米国や中国を対象とし、その他の出願国も少ない場合には、確実にデメリットの方が多いと思います。ここでは費用、手続きの煩雑さ、管理の各点について検討してみます。

国際登録出願(マドプロ)と外国商標出願(直接)

日本の企業や個人の方がアメリカで商標を取得する方法は、大きく分けて2つの方法があります。1つはアメリカの特許商標庁(USPTO)に直接商標登録出願の書類を提出する方法で、もう1つは、国際登録出願(マドプロ出願)をする方法です。マドプロには本国出願が必要であり、例えば日本の商標登録出願や日本の商標登録を基礎として特許庁に国際登録出願の書類(MM2)を提出する際に米国を指定国に選択することでマドプロが可能です。前者をここで米国直接出願ルートとし、後者を国際登録出願(マドプロルート)とします。

出願の費用

例えば米国だけでの法的保護を求める商標出願の費用は実は米国直接出願ルートの方が格段に安くなります。米国直接出願ルートでは、その計算は簡単でUSPTOのオフィシャルフィーは1区分あたり275USDです。弁護士(代理人)費用は600USDが米国弁護士の平均値とされています。日本の特許事務所等を仲介した場合は、通常その仲介手数料も上乗せとなります。これに対して国際登録出願ルートの場合には、オフィシャルフィーとして先ず本国出願の費用がかかり、それにマドプロ出願の基本手数料(カラーの場合、903CHF、白黒の場合、653CHF)と米国指定の場合の個別手数料(388CHF)と特許庁の取扱手数料9000円が必要となります。さらに代理人の費用がかかりますが、本国出願の分の代理人手数料が上乗せとなり、指定国が1ケ国だけのマドプロ出願との合計ではさらに代理人費用が出願時にかかるものと計算できます。下表が出願時費用の構成となります。

政府機関費用(official fees) 代理人手数料 (attorney fees)
米国直接 275 USD(TEAS RF) 600 UDS (US firm average)**
マドプロ 12,000円(本国出願料)
903 CHF (基本手数料)
388 CHF(US 個別手数料)
9,000 円(特許庁の取扱費用)
本国出願弁理士手数料
マドプロ代理人手数料 
(合計12~17万円程度)

*出願する区分数を1区分、色有り見本として試算しています。USD、CHFを110円とすると、マドプロの政府機関費用の合計は、163,010円になりますので、マドプロでは既に政府機関費用だけで米国直接出願の政府機関費用と代理人手数料の合計96,250円より高額です。従いまして、仮に無料で働くマドプロの代理人を探し出しても7万円近くマドプロの方が高いことになり、通常マドプロ出願と本国出願の代理人手数料(12~17万円程度)がさらに上乗せとなります。結論としては概ね20万円ほどマドプロの方が高くなるということになります。
**弊所では米国直接出願の取り扱いがあり、代理人手数料は1区分7万円、2区分9万円、3区分11万円の手数料で、現地代理人費用の上乗せはありません。米国商標登録出願(直接)†

中間処理の費用

マドプロ出願や外国出願の費用の見積もりには、多くの場合、中間処理費用が入っていない場合が多いものと思います。これは補正や意見書の提出などの中間処理は、拒絶理由通知などが発生しないと必要にならないからとも言えます。しかしながら、米国の場合は、審査官からの補正指示は比較的に頻繁に入ります。直接出願では、商品や役務の記載を実際に使用するものに合わせて記載することができますが、米国特有のの表現が必要とされたり、商標自体についての説明(description of mark)や、外国語の場合の翻訳、権利不請求(disclaimer)などの対応がもとめられたりします。これらはマドプロの標準フォームのMM2にも記載欄が含まれていますが、十分に調べて記載しても補正となることもあり、特に商品や役務を本国出願の記載から翻訳するように記載した場合では、具体的な記載を求める米国実務とかけ離れているためにマドプロ経由からの米国出願では90%ぐらいは拒絶理由(Office Action)が発せられることになります。これらの拒絶理由に加えて、先の登録と類似(2d: likelihood of confusion)や識別性なし(2e1: merely descriptive)などの拒絶理由もあります。米国弁護士による拒絶理由の対応は概ね1,000USD以上とされ、軽微な補正でも600USD程度の費用がかかります。マドプロ出願のメリットの1つが出願時に現地代理人が不要というものですが、その恩恵にあずかれるのはほんの10%程度に過ぎないと思われます。

New York City

手続の煩雑さと審査の迅速さ

マドプロ出願では、1つの出願で、1つの言語で、複数の国への出願を進めることができますが、出願人が自分で出願する方式(pro se filing)でもない限り、その簡素化のメリットとも言える出願手続の手間の問題は単に代理人側の作業の負担の問題ですので、代理人が出願人に対して1つの出願ということにそれほどのメリットが出願人側にはないものとも考えられます。また、マドプロ出願のメリットとして各国の手続が出願日から18か月以内のスケジュールで進められるから迅速であるとも言われていますが、米国や中国の国内出願の処理も最近では早くなっており、中国では審査期間として4か月で処理するという政府方針があり、米国直接出願の場合も区分にもよりますが出願日から3,4か月で公告(publish)されることもあります。マドプロの場合は、WIPO側で欠陥通報などの方式や本国出願の確認作業があるため早くても9か月程度はかかり、マドプロ出願だから迅速というのは東南アジアの特に処理が遅い国を引き合いに比較しているから過ぎなくなっています。米国だけの権利化の場合には、直接出願の方が確実に早く審査結果が得られることになります。さらに米国直接出願の場合、軽微な補正については米国審査官(Examining Attorney)が職権訂正を電子メールで示唆してくることが多く、その場合には正式な拒絶理由(Office Action)を発行するまでもなく解決することになりますが、マドプロの場合は最初の段階ではまだ正式な代理人は決まっていないため、軽微な補正についても拒絶通報となって出願人や本国の代理人に通知され、それは時間と費用がかかる結果となります。

使用宣誓書の提出と更新手続

米国直接出願のITU出願ではでは出願後に、登録査定(Allowance)が出された際に使用宣誓書(Statement Of Use)を提出する必要があり、その際には政府機関費用も1区分あたり100USDかかります。一方、マドプロ出願では、使用宣誓書を登録に際して提出する必要は原則ありませんので、その部分で手続きが簡素化され、米国での使用がなくても主登録簿に登録することができます。ところが、マドプロ出願で主登録簿に登録しただけで権利行使した場合には、反訴として登録の取消手続を請求されることもになり、実際の使用がない場合には注意が必要です。また、マドプロ出願では登録に際して使用宣誓書の提出が不要ですが、5-6年目や9-10年目、19-20年目ではそれぞれ使用宣誓書(§71)の提出が必要で、しかもその使用宣誓書(§71)はUSPTOに直接提出する必要がある一方で更新手続はIB(国際事務局)に対して行います。マドプロ出願では、米国直接出願のように米国特許商標庁(USPTO)に対する手続きだけ管理すれば良いという訳にはいかず、JPO、USPTO、IBなど各手続きを総合的に管理する必要があります。また、特に重要なのはWIPOの国際事務局(IB)に対する更新は国際登録の日が10年の起算日となりますが、Sec71の宣誓書は米国特許商標庁の登録証の発行日を起算日としていますので、国際登録自体の更新の時間軸とはずれていることは実務上重要です。

比較表
比較表

米国特許商標庁からの拒絶通報(マドプロ)

アメリカ合衆国(米国)を指定国としてマドリッド協定議定書に基づく国際商標出願を行った場合、米国特許商標庁(USPTO)から拒絶通報(notification of provisional refusal of protection)を受けることがあります。この拒絶通報には、6ヶ月以内に応答することが求められ、応答しない場合には放棄したものとみなされます。拒絶通報を受ける理由はケースバイケースと思われますが、典型的には商品役務の表示(identification and/or Classification of Goods/Services)、翻訳(translation)、標章の説明(Description of Mark)、不登録事由(Refusal on Basis of Name or Surname, Basis of likelihood of confusion, Basis of Descriptiveness,etc.)、権利不要求(Disclaimer)などになります。この拒絶通報に対しては、比較的に簡単に補正で済む場合から、意見書を以て反論する場合まで様々な応答が必要となります。これら米国特許商標庁からの拒絶通報に対して代理人が応答する場合、国際商標出願自体の代理人(日本の弁理士)であっても、アメリカ合衆国の各州の弁護士かカナダの弁護士に仕事を依頼する必要があります。また、識別性の欠如という拒絶理由を受け取った場合には、直接出願では補助登録簿に登録して識別性の獲得を待つという手段が使えますが、マドリッド協定議定書に基づく国際商標出願場合には補助登録への補正ができず、そのまま拒絶と受け入れるしかないというデメリットもあります。

マドプロ経由で登録した場合の被異議や取消請求

中国や米国では、自分の登録やブランドの障害となる権利に対しては、異議申立や取消請求などの手続によって攻撃することがあります。マドプロによって国内的に何も問題なく審査を通過した場合には、出願人は現地代理人を雇用することなく、権利を保持している状態になっていますので、いきなり中国商標局や米国特許商標庁からのこれら当事者系の手続についての通知を受け取ることになり、この一番最初の通知を受けた時点から概ね1か月程度の応答期間がないところで代理人の選任などの作業を強いられてしまうこともなります。マドプロではこの現地代理人不在の状態を憂慮する必要もあります。

セントラルアタック

マドプロは本国での登録を各同盟国でも認めようとする制度ですので、出願から5年以内で本国での商標出願が拒絶されてしまった場合や商標登録が無効や取消された場合には、国際登録も取り消されることになります。この場合、出願人・権利者は各国へ同一の条件での再出願をすることができ、その場合の出願日は元の国際出願の出願日となります。

マドプロでは中国の登録証が不送付

中国の直接出願では、審査の結果、登録すべきものと判断され、登録された場合には中国政府による登録証が送付されてきます。しかし、マドプロ出願の場合には、その中国登録証の送付は省略されており、侵害時に必要な登録証は別途現地代理人に請求する必要があります。

Jefferson Memorial, Washington D.C.
Jefferson Memorial, Washington D.C.

マドプロを選んでも良い場合とは

マドプロを選んでも良い場合とは、マドプロを利用して権利を取得する国が4以上の国数にわたる場合です。出願国の数が1,2であれば個別の直接出願の方が費用も安く、良く言われているマドプロのメリットは殆ど得られないことが多いと思います。特に米国や中国などの主要国を2,3国以下の場合ではマドプロ利用は費用が高くつくだけに終わる可能性が大となります。韓国も審査で暫定的拒絶通報を受ける割合は高いです。予算が潤沢にある企業以外は慎重にルートを選択する必要があります。世界で統一して4か国以上の国でというような場合は、マドプロを選んでも良い場合と言えます。

有明国際特許事務所では、日本の弁理士資格と、アメリカ合衆国連邦規則§11.1に定義されている米国弁護士資格により、特許庁 (JPO)と米国特許商標庁(USPTO)にそれぞれ直接手続でき、現地代理人は不要です。

米国商標制度 vol.1
米国商標制度 vol.2
マドプロ米国指定の使用宣誓書の提出

国際登録出願制度の概要

“標章の国際登録に関するマドリッド協定の議定書”

PROTOCOL RELATING TO THE MADRID AGREEMENT CONCERNING THE INTERNATIONAL REGISTRATION OF MARKS

標章の国際登録に関するマドリッド協定議定書とは?

"WIPO"  by United States Mission Geneva
“WIPO” by United States Mission Geneva / CC BY-SA 2.0, converted from .jpg to .png
標章の国際登録に関するマドリッド協定の議定書(以下「マドリッド協定議定書」という)は、「標章の国際登録に関するマドリッド協定」を修正・補完するもので、商標の国際登録を通じて、迅速・簡易な保護を目的とする独立した条約です。1989年6月27日にマドリッドで採択され、1995年12月に発効し、1996年4月から運用が始まりました。2003年6月現在での加盟国は57ヶ国で、日本は2000年3月14日に42番目の加盟国となりました。2019年6月17日にカナダが加盟し、その際には全部で加盟国は104ヶ国で、120の国または区域まで広がります。

マドリッド協定議定書とマドリッド協定の関係は?

マドリッド協定の方が先に存在していましたが、より多くの国が加盟しやすいような規定を設けて改善された規定がマドリッド協定議定書です。議定書はプロトコルですので、通称マドプロとも呼ばれています。マドリッド協定議定書の方が圧倒的に締約国が多く、2015年10月31日、マドリッド制度のメンバーのうちでマドリッド協定のみに加盟する最後の加盟国であったアルジェリアでマドリッド議定書が発効され、マドリッド制度(Madrid System)は事実上単一条約体制となっています。

手続きの概要は?

日本の特許庁に出願又は登録されている商標を基礎(基礎出願又は基礎登録という)として、WIPO国際事務局に国際出願を行います。まず、MM2という様式の願書に保護を求める締約国を明示し、その願書を日本国特許庁に提出し、そこで方式審査が行われ問題がなければ、2ヶ月以内に日本の特許庁からWIPO国際事務局へ提出されます。そこで再度方式審査が行われ、問題がなければ国際登録されます。そして、WIPO国際事務局は願書に記載された指定国官庁に通報することとなります。MM2、その他のWIPOが定めた願書様式は日本国特許庁ホームページよりダウンロードが可能です。また、WIPO国際事務局のホームページでもダウンロード可能です。

指定できる国は?

マドリッド協定議定書の締約国のみです。アメリカは2003年に締約国に移行し、アメリカへの出願が2003年11月2日から可能となりました。また、北朝鮮は締約国ではありますが、日本は北朝鮮を加盟国と認めていないために出願はできません。日本が加盟国となった後、アンティグア・バーブーダ(Antigua and Barbuda) とイタリアが新しく加盟しました[イタリア:2000.3.17; アンティグア・バーブーダ:2000.4.17]。韓国は2003年4月10日から締約国となっています。マドプロを利用した欧州連合商標の出願は、2004年10月1日から可能です。なお、自国指定(すなわち日本を指定する)は認められていません。台湾は現時点(2019. Mar.)では締約国ではありませんが、カナダは2019年6月17日から締約国となります。

従来の手続き(外国への直接出願)との違いは?(議定書出願のメリット)

"WIPO" photo by Vllle Oksanen / CC BY-SA 2.0, converted from .jpg to .png
“WIPO” photo by Vllle Oksanen / CC BY-SA 2.0, converted from .jpg to .png
マドリッド協定議定書出願では、一つの手続きで加盟している各国での権利取得が可能となる点です。外国への直接出願の場合、通常は各国へそれぞれの手続きをそれぞれの言語で行う必要がありますが、議定書出願ではMM2という単一の様式を使って英語で手続きするだけで複数の締約国での権利を取得することができます。このため手続きが簡素化され、18ヶ月(最長)以内に登録することができます。また、手続きの一本化により、経費も節減できます。例えば、一類を40ヶ国に出願する場合、約60万円で、権利取得ができます(WIPO国際事務局への手数料のみ)。そして、ベネルクスを指定国とした場合、ベネルクスにはベルギー,ルクセンブルグ及びオランダが含まれるので、一指定国の費用で3カ国への出願が可能となります。

保護の対象となる出願はどういうものか?

日本の特許庁に出願中もしくは登録された商標を基礎とする国際登録出願です。(防護標章登録出願もしくは防護標章登録を基礎とするものも権利取得できます。)すなわち、日本特許庁へ出願中もしくは登録された商標でない限り、議定書に基づく国際商標出願は認められません。日本国特許庁に出願中もしくは登録された商標を基礎としているため、国際登録する商標は、これと同一のものである必要があります。例えば基礎登録がローマ字と漢字の二段書きであった場合、国際登録出願をローマ字だけにすることはできません。標準文字であった場合、国際登録出願には公報にある文字と同一にします(例えば公報に載っているものが明朝体であれば明朝体で商標を作成する)。基礎となる商標と、国際登録出願する商標は誰が観ても同一のものでなければ拒絶されます。また、商品・役務に関しては基礎出願又は基礎登録の商品・役務の範囲と実質的に同一又はその範囲内でなければなりません。願書(MM2)には8cm×8cmの範囲内で商標を書くようになっています。基礎出願又は基礎登録がカラーでなされていた場合は必ずカラーで行わなければいけません。しかし、WIPO国際事務局では、スキャナーで読みとったものを保存して、願書自体は破棄してしまうため、例えば金色・銀色などをつかった商標では、その部分は黒色としてしか残らないこととなります。何をもって原本とするかについてはっきりとされておらず、カラーを使った商標は注意が必要です。

誰が出願人となりうるか?

日本国民又は日本国内に住所または居所(法人にあっては営業所)を有する外国人です。2人以上の出願人がいる場合は、出願人全員がの条件を満たしていることが必要です。

国際登録出願の効果は?

日本国特許庁へ提出した日(日本国特許庁が受理した日)が国際登録日として認定されます。発信主義ではなく、到着主義がとられます。しかし、方式補正などで、日本国特許庁での手続きが2ヶ月を越えると、国際登録日は繰り下げられてしまいます。

事後指定とは?

国際登録の事後指定とは、国際登録出願後に指定国を足すことです。登録出願手続きと同様の手続きで行います[事後指定の様式MM4]。

国際登録の存続期間は?

国際登録日から10年にわたって効果を有します。ただし、本国官庁が受理した日から2ヶ月以内に国際事務局が受理しない場合には、国際事務局がその出願を受理した日が国際登録日として扱われます。事後指定日などは存続期間の計算に影響しません。

国際登録の更新手続は?

国際登録の存続期間は10 年づつ更新することができます(MM11/E-renewal)。国際登録日から 10 年後の満了日までに手続をする必要があります。ただし、更新期日から 6 月以内であれば割増手数料(基本手数料の 50%)の支払いを条件に、更新手続をすることができます。手数料の額が確定するのが満了日の 3 ヶ月前以降となりますので、手続は満了日の 3 ヶ月前から満了日までの間に済ませることが推奨されています。

セントラルアタックとは?

“WIPO lobby” photo by Vllle Oksanen / CC BY-SA 2.0, converted from .jpg to .png
国際登録出願での特別な規定です。国際登録の日から5年たてば、国際登録は基礎出願もしくは基礎登録から独立したものとなります。しかし、国際登録の日から5年以内に基礎出願もしくは基礎登録が更新されていないと、国際登録も取り消されてしまいます。例えば、基礎出願が拒絶されてしまうと、自動的に、その出願を基礎にした国際登録も拒絶され、抹消され取り消されます。そのため、出願は、基礎出願よる国際出願も基礎登録による国際出願のほうが安全と考えられます。

国際出願の手数料は?

(1)国際事務局へ納付する国際手数料
手数料の計算は各国の個別手数料が為替によって変わるために、複雑になっています。また、個別手数料のへの受領を宣言している締約国出願は、付加手数料及び追加手数料に代えてそれぞれの国が定める額(=個別手数料)を支払うため、さらに複雑です。従って、ベストな方法としては、WIPO国際事務局のホームページ(http://www.wipo.org/)のInternational Trademark Registration Fee Calculatorをクリックし料金を確認する方法です(MSエクセル(商品名)が必要)。支払いは、スイスフラン建てで行われます。支払方法としてはスイスの口座(クレジットスイスジュネーブ)に銀行振込する方法が安全です。その他の方法としては、現地支払い、銀行小切手支払い、国際郵便振替などがあります。
(2)日本国特許庁へ納付する手数料
国際登録出願する者は一件につき9000円を納付することとなります。事後指定する者、国際登録の存続期間の更新の申請者、国際登録の名義人の変更の記録の申請者は、それぞれ一件につき、4200円の手数料を納付することになります。なお、特許庁への手数料は特許印紙をもって納付されなければなりません。

議定書国際登録出願を作成できるのは?

弁理士法施行令の改正で、非弁理士の業務禁止の書類に「国際登録出願ノ願書」が追加され、国際登録出願の願書作成は弁理士が行うことになります。(弁施令38条1項7号)

各国の国内出願へ変更

国際登録日から5 年以内に基礎出願が拒絶・無効とされることなどによって国際登録が取り消されたとしても、国際登録日の利益を保持したまま各国の国内出願へ変更することができます。

締約国一覧

マドリッドプロトコル加盟国(マドプロ/マドリッド制度・締約国) 一覧

マドリッド制度(国際登録制度)には、2020年1月現在122の国をカバーする106の加盟国(Contracting party or member)が参加しています。これらの加盟国で世界貿易の80%以上を占め、その保護範囲も参加する国が増えるに従って増々拡大する可能性があります。また、WIPOのウェブサイトには、メンバー国情報のページがあります。東南アジア諸国連合(ASEAN)では、マドリッド制度の導入が進み、2019年の年末には未導入はミャンマーだけになります。(2020.1.3)

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アジア

china中国 China (CN)
north-korea北朝鮮 (日本からは指定できません) Democratic People’s Republic of Korea (KP)
japan日本 Japan (JP)
bhutanブータン Bhutan (BT)
mongoliaモンゴル Mongolia (MN)
south-korea韓国 Republic of Korea (KR)
viet-namベトナム Viet Nam (VN)
philippinesフィリピン Philippines (PH)
singaporeシンガポール Singapore (SG)
indiaインド India (IN)
laosラオス Lao People’s Democratic Republic (LA)
bruneiブルネイ Brunei Darussaalam (BN)
thailandタイ王国 Thailand (TH)
Indonesiaインドネシア Indonesia (ID)
Afghanistanアフガニスタン Afghanistan (AF)
Malaysiaマレーシア Malaysia (MY)

欧州

united-kingdomgreat-britainイギリス(マン島適用) United Kingdom (GB)
swedenスウェーデン Sweden (SE)
spainスペイン Spain (ES)
denmarkデンマーク(フェロー諸島未適用) Denmark (DK)
germanyドイツ Germany (DE)
norwayノルウェー Norway (NO)
finlandフィンランド Finland (FI)
czech-republicチェコ Czech Republic (CZ)
monacoモナコ Monaco (MC)
polandポーランド Poland (PL)
portugalポルトガル Portugal (PT)
icelandアイスランド Iceland (IS)
switzerlandスイス Switzerland (CH)
russian-federationロシア Russian Federation (RU)
slovakiaスロバキア Slovakia (SK)
hungaryハンガリー Hungary (HU)
franceフランス France (FR)
lithuaniaリトアニア Lithuania (LT)
moldovaモルドバ Republic of Moldova (MD)
serbiayugoslaviaセルビア Serbia (RS)
sloveniaスロベニア Slovenia (SI)
liechtensteinリヒテンシュタイン Liechtenstein (LI)
netherlandsオランダ Netherlands (NL)
belgiumベルギー Belgium (BE)
luxembourgルクセンブルク Luxembourg (LU)
romaniaルーマニア Romania (RO)
georgiaジョージア Georgia (GE)
estoniaエストニア Estonia (EE)
turkmenistanトルクメニスタン Turkmenistan (TM)
latviaラトビア Latvia (LV)
italyイタリア Italy (IT)
greeceギリシャ Greece (GR)
armeniaアルメニア Armenia (AM)
ukraineウクライナ Ukraine (UA)
bulgariaブルガリア Bulgaria (BG)
irelandアイルランド Ireland (IE)
belarusベラルーシ Belarus (BY)
macedoniaマケドニア The former Yugoslav Republic of Macedonia (MK)
albaniaアルバニア Albania (AL)
cyprusキプロス Cyprus (CY)
croatiaクロアチア Republic of Croatia (HR)
kyrgyzstanキルギス Kyrgyzstan (KG)
european-union欧州連合 European Union (EM)
uzbekistanウズベキスタン Uzbekistan (UZ)
montenegroモンテネグロ Montenegro (ME)
azerbaijanアゼルバイジャン Azerbaijan (AZ)
san-marinoサンマリノ San Marino (SM)
bosnia-herzegovinaボスニア・ヘルツェゴビナ Bosnia and Herzegovina (BA)
austriaオーストリア Austria (AT)
kazakhstanカザフスタン Kazakhstan (KZ)
tajikistanタジキスタン Tajikistan (TJ)

アフリカ

kenyaケニア Kenya (KE)
mozambiqueモザンビーク Mozambique (MZ)
swazilandスワジランド Swaziland (SZ)
lesothoレソト Lesotho (LS)
moroccoモロッコ Morocco (MA)
sierra-leoneシエラレオネ Sierra Leone (SL)
zambiaザンビア Zambia (ZM)
namibiaナミビア Namibia (NA)
botswanaボツワナ Botswana (BW)
madagascarマダガスカル Madagascar (MG)
ghanaガーナ Ghana (GH)
sao-tome-principeサントメ・プリンシペ Sao Tome and Principe (ST)
egyptエジプト Egypt (EG)
liberiaリベリア Liberia (LR)
sudanスーダン Sudan (SD)
rwandaルワンダ Rwanda (RW)
tunisiaチュニジア Tunisia (TN)
アフリカ知的財産機関(OAPI) African Intellectual Property Organization (OA)
zimbabweジンバブエ Zimbabwe (ZW)
マラウイ Malawi (MW)

中東

turkeyトルコ Turkey (TR)
iranイラン Islamic Republic of Iran (IR)
syriaシリア Syrian Arab Republic (SY)
bahrainバーレーン Bahrain (BH)
omanオマーン Oman (OM)
israelイスラエル Israel (IL)

北米

canadaカナダ Canada (CA)
united-states-of-americausa米国 United States of America (US)

中南米

curacaoキュラソー Curacao (CW)
saint-martin-frenchセント・マーチン Sint Maarten (SX)
bonaire-sint-eustatius-and-sabaボネール島、シント・ユースタティウス島、サバ島 Bonaire, Saint Eustatius and Saba (BQ)
antigua-barbudaアンティグア・バーブーダ Antigua and Barbuda (AG)
colombiaコロンビア Colombia (CO)
mexicoメキシコ Mexico (MX)
cubaキューバ Cuba (CU)
brazilブラジル Brazil (BR)

オセアニア

australiaオーストラリア Australia (AU)
new-zealandニュージーランド(トケラウ諸島未適用) New Zealand (NZ)
samoaサモア Samoa (WS)

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