商標登録+α: 拒絶理由通知に対する意見書記載例#4

意見書例 +α

特許庁審査官等から受けた拒絶理由通知等に対し、反論した「意見書、審判請求書」の具体例を小川特許商標事務所のサイトから転載しております。

本願商標:「健康バンザイ」

1.出願番号  平成6年商標登録願第53392号
2.商  標  「健康バンザイ」
3.商品区分  第29類:加工野菜及び加工果実,乳製品,カレー・シチュー又はスープのもと
4.適用条文 商標法第3条第1項第6号
5.拒絶理由  キャッチフレーズとして理解されるにすぎず、自他商品識別標識として機能し得ない。

出願商標
tm4-1

意見書における反論

(1)拒絶理由通知書において、本願商標は、健康でめでたいことを認識させる「健康バンザイ」の文字を書してなるが、指定商品の関係において、近年、健康志向が高まり、商品中に健康のために各種栄養素やミネラルを加味したり、不必要な添加物などを添加しない商品があるから、これをその指定商品に使用しても上記意味合いのキャッチフレーズ等として理解されるにすぎず、自他商品識別標識として機能し得ない。したがって、商標法第3条第1項第6号に該当すると認定された。

 しかしながら、本出願人は、「健康バンザイ」は十分に自他商品識別標識として機能し得る商標であると考えるので、上記認定に承服できず、以下に意見を申し述べる。

(2)本願商標の「健康バンザイ」には、成る程、審査官ご指摘の通り、健康でめでたいことを認識させる標語的な意味合いがあるかも知れない。しかし、本願商標の指定商品「加工野菜及び加工果実,乳製品,カレー・シチュー又はスープのもと」等の加工食料品や乳製品などの食べ又は飲む商品分野においては、標語的な商標あるいは健康志向的な意味合いの商標であっても、自他商品識別力ある商標として登録されたケースは数多い。これはここ数年の健康志向ブームにおいても同様である。

 例えば、健康のつく言葉をざっと挙げただけでも、以下の如き商標が出願公告(登録)されている。

・商公昭61-089542 「健康で乾杯」 …第1号証
・商公昭63-036812 「健康イキイキ」 …第2号証
・商公昭63-039205 「心身健康」 …第3号証
・商公平02-076637 「はつらつ健康水」 …第4号証
・商公平03-022280 「健康バランス」 …第5号証
・商公平03-044126 「健康家族」 …第6号証
・商公平03-111017 「健康祈願」 …第7号証
・商公平06-002069 「ヘルシー&ヘルシー」    …第8号証

これは、健康志向的な意味合いを表す商標であっても、果汁等飲料関係の商品分野においては、その商標が識別機能を果たし得ると判断され、また、現実に識別機能を果たしていると認識されていることの証左である(*市場において、識別機能を果たしていなければ、これだけの商標が登録されることはなかったであろう)。

それ故、本願商標の「健康バンザイ」も単なる識別力のない標語と言うのではなく、これら健康賛美、健康願望の意味合いを有する商標と同様に、十分に自他商品の識別機能を備えた商標と見るべきである。

(3)そして、このことは、本願商標と同日付けで出願した商願平6-53393号の商標「健康バンザイ」(指定商品:第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース」)(第9号証)が、審査官により、自他商品識別力ある商標として、出願公告の決定(第10号証)を受けている事実からも言い得ることである(平成8年3月22日付けで発送)。

本願商標が国際分類第29類を指定商品とするのに対し、この公告決定された「健康バンザイ」が国際分類第32類を指定商品とする違いはあるにせよ、いずれも食べ又は飲む商品(飲食料品)である点で異なるところはなく、また、近年、健康志向が高まり、商品中に健康のために各種栄養素やミネラルを加味したり、不必要な添加物などを添加しない商品がこれら指定商品分野に多数存在するという点においても、異なるところはない。

 それ故、過去の登録・公告例、本出願人同日出願の上記商願平6-53393号商標「健康バンザイ」の公告決定例に照らしてみて、今般のご判断は如何にも不合理であると考える。本願商標は、「健康バンザイ」ブランドとして、他の商品との識別を十分に果たし得ると考える。

(4)以上の次第でありますので、本願商標の「健康バンザイ」は、健康志向の高まりの中にあっても、十分に自他商品識別の機能を発揮するものと思料します。

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