外国商標登録の費用 明朗でないのはなぜ

外国商標登録の費用はそれほど単純ではない

外国での製品展開や海外代理店・支店の拡充などを企画した場合に、商標をどうするかの問題は必ずついて回るものと思われます。できれば商標の使用や営業を開始するまでには、商標登録を準備しておきたいところですが、その登録には、時間もかかり、費用もかかります。また、製品を売るようには取得にかかる費用が決まらない要素があります。”別途、現地代理人費用が必要です”や現地代理人費用を”実費”として料金表に記載しているものの、外国での商標権取得に全部でいくらかかるか疑問に明朗に答えるWebsiteは殆ど存在しません。実は、商標取得のための費用は、次の要素から決まるので、単純ではありません。

question

  • 政府機関費用と代理人費用の組み合わせで、全体の費用がきまる。
  • 政府機関費用は、その国の通貨が用いられ、それは為替で常に変動する。代理人費用も含めてドル建てが取引上多いが、国際事務局(WIPO)の手続にはスイスフランが必要とされる。
  • 政府機関費用は、物価に応じた変動や制度改正などで変わることがある。
  • 外国にそれぞれ出願する場合と国際登録出願(マドプロ)する場合を選ぶことができ、政府機関費用の計算は全く異なる。
  • 国際登録出願(マドプロ)する場合には、本国出願若しくは本国登録も必要となる。
  • 国際登録出願(マドプロ)する場合には、指定国の現地代理人が不要というのがメリットとして挙げられているが、指定国数が少ない場合(2~3か国以下の場合)では、費用的には国際事務局が先取りしているだけの場合がある。
  • 国際登録出願(マドプロ)では、各国代理人が当初不要でも、仮拒絶通報などで拒絶対応が必要な場合が頻繁に生じ、結局、外国代理人とその費用が必要となることが多い。
  • 出願する国やその数で、当然のことながら、商標取得にかかる費用は大きく変動する。
  • 出願の際の指定商品の区分数で通常政府機関費用(代理人費用も)は変化する。
  • 出願の際の記載方法で、政府機関費用の出願料が異なる場合がある。
  • 出願によっては意見書・補正書提出などの中間処理が必要となり、実際は必要となることが多い。
  • 代理人費用は、通常、自国の代理人と出願を予定している外国の代理人の2か所分がそれぞれの国で必要とされる。
  • 外国の代理人の費用は、通常、自国の代理人に費用までもコントロールされていないので、事前のフラットフィー契約を締結する以外は、請求書を見ないとはっきりとは費用がわからないこともある。
  • 現地の代理人費用は、中間処理の際に時間請求(hourly charge)となることが多く、日本の知財の常識からは高いなと思うほどの費用を請求されることが普通に起こる。
  • 代理人費用は、時系列として調査段階、出願段階、中間処理段階、登録段階、使用宣誓書提出段階、更新段階などでかかる。
  • 日本の実務から見て単なるお知らせにすぎない場合(ファイルをチェックした、更新が近づいた等)でも、外国代理人は費用を請求してくることはある。
  • 外国企業は権利意識は日本人比べて高いので、抵触しそうだ或いは混同のおそれありぐらいで異議申立や取消手続に移行する率は高く、そのような係争事件の場合、出願作業の費用に比べて費用は高額となる。
  • 外国への送金にも費用がかかる。
  • 委任状などに領事認証が必要なこともあり、そのような国では公証は大使館・領事の収入源と推測され公証費用が一般に高くなる。

外国商標登録の費用が何故明朗でないのかはご理解いただけたかと思います。外国商標出願の見積は概算になる傾向にあり、中間処理などの不確定要素により大きく変動します。このため、日本の特許事務所の特にウエブサイト上の料金表では、外国代理人の費用を計上していない例が多く、実際はその外国代理人の費用が随分と高額となることが多いと思います。

biz

読み違えない外国商標登録の費用見積の読み方

外国商標登録の費用見積については、同じ国に出願する場合であっても、ルートが違えば政府機関の費用が異なってきますし、代理人も事務所が違えば費用も同じではないことなります。例えば、2つ以上の日本の特許事務所に見積をリクエストする場合に、その費用の比較をすることになりますが、その際に注意する点を挙げておきます。

  • 取得しようとする商標の条件を合わせる必要があります。指定商品・指定役務の区分数(number of classes)によって費用は変わります。平均は2区分前後ですので、未だ決まっていない場合には、仮に2区分としても良いでしょう。出願しようとする商標の件数も多い場合には、バルクディスカウントもあるので聞いてみても良いかと思います。
  • 比較する場合、見積がどこまでの段階のものかを合わせる必要があります。1つの見積が出願手続だけで、もう1つの見積は出願から登録手続まであれば、費用の比較は総額ではできないことになります。
  • 出願のルート(route)を決める必要があります。ここでルートとは、直接外国の知的財産庁に出願するのか、或いは国際登録出願をするのかのルートになります。事務所を変えて比較する場合には、ルートによって費用が変わりますので、同じルートでないと精度の高い比較はできないことになります。
  • 出願のルートや区分数や色の有無が決まれば、政府機関費用(official fee)は決定します。この政府機関費用は本人が出願しても誰が代理しても変わりません。見積の中に庁費用、オフィシャルフィー、印紙代などの名目があれば、それらは政府機関費用です。外国の場合、通貨はばらばらで、ドル建てにしている場合もあり、国際事務局のようにスイスフランのところもありますので、見積もりがドル建てやスイスフランであれば、一旦、見積日のレートで計算しましょう。
  • 全体の見積もり総額から政府機関費用を引き算した額が、代理人の取り分(代理人費用:attorney fee)となります。代理人の取り分は代理人ごとに違うといっても過言ではありません。その代理人の費用にも内訳があり、大きく分けると自国の代理人と現地の代理人のそれぞれの費用です。費用を考慮しながら出願する場合は、その代理人の取り分が選んだ代理人に応じて変動するため、代理人費用の抽出は重要で良く把握する必要があります。
  • 現地の代理人費用は概ね概算ですので、実際には出願した内容によって類似と判断されて意見書・補正書作成で費用がかかることもあり、逆に拒絶理由を通知されることなく円滑に進むこともあります。特許事務所からの見積では、円滑に進むケースを前提に、意見書、補正書費用がかかる場合がありますと可能性を示唆する見積例が多いと思いますし、それ自体は間違いではないのですが、実務上は円滑には進まずに現地代理人の中間費用がかかることが割合多いものだと考えていて間違いでもありません。中間処理の発生の割合はルートが、直接外国の知的財産庁に出願する場合も、国際登録出願をする場合もあまり変わらない筈ですが、実際は政策的に国際登録出願のルートの方が中間処理の発生割合が多いように思います。
  • 現地代理人の費用は概ね概算ですが、現地代理人の出願費用(attorney fee)は通常料金表(fee schedule)通りのチャージになりますので、出願段階の費用には通常余りズレは生じないようになっています。しかしながら、出願は予算の範囲内でも中間処理が高額な場合もあり、ときどき中間処理でかなり高額なチャージを食らうこともありますので、依頼の前には見積もりをとることやこちらの予算を先にいうのがスマートな現地代理人へのコントロールと思います。
  • 特に国際登録出願(いわゆるマドプロ)のルートの場合、現地代理人は不要となることもありますが、費用的にはその分の費用を実は国際事務局(wipo)が先取りしていて政府機関費用はかなり高額です。米国だけの商標権取得(1区分)の場合、直接米国特許商標庁(USPTO)に出願すれば、政府機関費用はたった225 USドル(約25,000円 TEAS Reduced fee)ですが、全く同じ内容の出願をマドプロで行う場合には、Basic Fee:653 chf +individual fee:388 chf の合計1041スイスフランが政府機関費用としてかかります。スイスフランの為替レートは日本円で約115円(2018.1)ですので、政府機関費用だけで約12万円かかり、日本の基礎出願(出願で12000円、登録料28200円(印紙代のみ))と特許庁(jpo)の書類送付費用(9000円)も必要なため、さらに費用がかかります。さらに、これは政府機関費用だけの比較なので、代理人費用が加わった場合には、もっと費用の違いが広がることもあります。米国だけの商標権取得の場合、費用面ではマドプロはかなり贅沢なアプローチで、最初の使用証明の提出時期が5年目―6年目になることを除いて法的な結果や政府機関での取り扱いはほぼ同じながら、多くの場合マドプロの選択は高くつくことになります。商標登録の海外展開を図る場合、マドリッド制度の費用の恩恵に与れるのは出願国は4か国以上の場合だろうと推測され、3カ国で費用にあまり差がなく、1、2か国の場合には費用的なメリットはかなり少ないものと思います。
  • 現実的に拒絶理由通知に直接対応するのは現地代理人と思いますが、日本の特許事務所と付き合いのある現地代理人の法律事務所が商標を主たる業務としている場合には良しとしても、稀に日本の事務所は特許専門で片手間で商標をマドプロで出願して、仮拒絶通報という場合に、お付き合いのある現地法律事務所も同様に特許専門な場合には異端な商標には処理に時間がかかって凄い額のチャージをもらってしまうこともあるようです。危険なのは、日本の特許事務所もそれが相場を大きく越えたチャージであることに気づかない場合です。勿論、クライアントも気づかないことになり、財力という体力があれば問題ないかもしれませんが、本来餅は餅屋であれば抑えることができたコストかもしれません。

 もちろん、商標登録を誰に頼むかやどのルートで進めるなどの決定には、費用以外の面もあります。例えば、数多くの国に一度に出願できる点や、権利取得後のメンテナンスや一括管理や自社管理などもあります。また、日本の商標出願に特化した事務所でも、外国の商標権取得のハンドリングは不得意などもあるかもしれません。インターネットで外国の費用を検索している方や、予算に余裕がある会社でも、費用には間違いなく敏感と思いますので、上記の各項目に注意しながら、少なくとも見積の読み違えのないようにお祈り申し上げます。

【広告】有明国際特許事務所では、日本の弁理士資格と、連邦規則§11.1に定義されている米国の州弁護士資格により、特許庁 (JPO)と米国特許商標庁(USPTO)にそれぞれ直接手続でき、現地代理人は不要です。
有明国際特許事務所 米国手続の事務料金表
マドプロを選んではいけない場合がある!マドプロと直接出願の比較

地域団体商標 登録リスト(九州・外国)

九州・沖縄地方

 2020年3月18日現在

商標登録番号 商標 商標権者 県名
5003044 長崎カステラ(ながさきかすてら ) 長崎県菓子工業組合 長崎
5005199 石垣の塩(いしがきのしお ) 八重山観光振興協同組合 沖縄
5005587 関あじ(せきあじ ) 大分県漁業協同組合 大分
5005588 関さば(せきさば ) 大分県漁業協同組合 大分
5006967 神埼そうめん(かんざきそうめん ) 神埼そうめん協同組合 佐賀
5008246 かごしま知覧茶(かごしまちらんちゃ ) 南さつま農業協同組合 鹿児島
5008493 沖縄そば(おきなわそば ) 沖縄生麺協同組合 沖縄
5009176 琉球泡盛(りゅうきゅうあわもり ) 沖縄県酒造組合連合会 沖縄
5009422 博多人形(はかたにんぎょう ) 博多人形商工業協同組合 福岡
5010729 琉球びんがた(りゅうきゅうびんがた ) 琉球びんがた事業協同組合 沖縄
5011881 首里織(しゅりおり ) 那覇伝統織物事業協同組合 沖縄
5012251 本場奄美大島紬(ほんばあまみおおしまつむぎ ) 本場奄美大島紬協同組合 鹿児島
5015461 佐賀のり(さがのり ) 佐賀県有明海漁業協同組合 佐賀
5016452 球磨焼酎(くましょうちゅう ) 球磨焼酎酒造組合 熊本
5019753 薩摩焼(さつまやき ) 鹿児島県薩摩焼協同組合 鹿児島
5022470 阿蘇たかな漬(あそたかなづけ ) 阿蘇たかな漬協同組合 熊本
5023622 小石原焼(こいしわらやき ) 小石原焼陶器協同組合 福岡
5023855 知覧茶(ちらんちゃ ) 南さつま農業協同組合 鹿児島
5025438 本場大島紬(ほんばおおしまつむぎ ) 本場大島紬織物協同組合 鹿児島
5027126 大分麦焼酎(おおいたむぎしょうちゅう ) 大分県酒造協同組合 大分
5028588 宮崎牛(みやざきぎゅう ) 宮崎県経済農業協同組合連合会 宮崎
5029865 本場久米島紬(ほんばくめじまつむぎ ) 久米島紬事業協同組合 沖縄
5030806 熊本名産からし蓮根(くまもとめいさんからしれんこん ) 熊本県辛子蓮根協同組合 熊本
5031531 博多織(はかたおり ) 博多織工業組合 福岡
5032589 宮崎ハーブ牛(みやざきはーぶぎゅう ) 宮崎県乳用牛肥育事業農業協同組合 宮崎
5033691 川辺仏壇(かわなべぶつだん ) 鹿児島県川辺仏壇協同組合 鹿児島
5039644 上野焼(あがのやき ) 上野焼協同組合 福岡
5041631 八女提灯(やめちょうちん ) 八女提灯協同組合 福岡
5042207 合馬たけのこ(おうまたけのこ ) 北九州農業協同組合 福岡
5052610 かけろまきび酢(かけろまきびす ) あまみ農業協同組合 鹿児島
5053363 沖縄黒糖(おきなわこくとう ) 沖縄県黒砂糖協同組合 沖縄
5054005 知覧紅(ちらんべに ) 南さつま農業協同組合 鹿児島
5055945 伊万里梨(いまりなし ) 伊万里市農業協同組合 佐賀
5056790 佐賀産和牛(さがさんわぎゅう ) 佐賀県農業協同組合 佐賀
5059613 大分むぎ焼酎(おおいたむぎしょうちゅう ) 大分県酒造協同組合 大分
5063726 豊後別府湾ちりめん(ぶんごべっぷわんちりめん ) 大分県漁業協同組合 大分
5065356 小城羊羹(おぎようかん ) 小城羊羹協同組合 佐賀
5070515 宮崎の本格焼酎(みやざきのほんかくしょうちゅう ) 宮崎県酒造組合 宮崎
5071245 鹿児島黒牛(かごしまくろうし ) 鹿児島県経済農業協同組合連合会 鹿児島
5079155 五島うどん(ごとううどん ) 五島手延うどん協同組合 長崎
5079156 五島手延うどん(ごとうてのべうどん ) 五島手延うどん協同組合 長崎
5081419 豊後牛(ぶんごぎゅう ) 全国農業協同組合連合会 大分
5081598 天草黒牛(あまくさくろうし ) 天草畜産農業協同組合 熊本
5092285 日田梨(ひたなし ) 全国農業協同組合連合会 大分
5095184 北浦灘アジ(きたうらなだあじ ) 北浦漁業協同組合 宮崎
5099504 黒川温泉(くろかわおんせん ) 黒川温泉観光旅館協同組合 熊本
5112416 八重山かまぼこ(やえやまかまぼこ ) 八重山観光振興協同組合 沖縄
5116871 八女茶(やめちゃ ) 全国農業協同組合連合会福岡県茶商工業協同組合 福岡
5116872 福岡の八女茶(ふくおかのやめちゃ ) 全国農業協同組合連合会福岡県茶商工業協同組合 福岡
5120442 小国杉(おぐにすぎ ) 小国町森林組合阿蘇森林組合 熊本
5127806 石垣牛(いしがきぎゅう ) 沖縄県農業協同組合 沖縄
5140676 うれしの茶(うれしのちゃ ) 西九州茶農業協同組合連合会佐賀県茶商工業協同組合 佐賀
5141350 壺屋焼(つぼややき ) 壺屋陶器事業協同組合 沖縄
5146291 宮古上布(みやこじょうふ ) 宮古織物事業協同組合 沖縄
5147487 八女福島仏壇(やめふくしまぶつだん ) 八女福島仏壇仏具協同組合 福岡
5152697 唐津焼(からつやき ) 唐津焼協同組合 佐賀
5156715 博多なす(はかたなす ) 全国農業協同組合連合会 福岡
5158848 九十九島かき(くじゅうくしまかき ) 佐世保市相浦漁業協同組合 長崎
5191752 琉球かすり(りゅうきゅうかすり ) 琉球絣事業協同組合 沖縄
5191753 琉球絣(りゅうきゅうかすり ) 琉球絣事業協同組合 沖縄
5202680 奄美黒糖焼酎(あまみこくとうしょうちゅう ) 奄美大島酒造協同組合 鹿児島
5205201 沖縄赤瓦(おきなわあかがわら ) 沖縄県赤瓦事業協同組合 沖縄
5223433 桜島小みかん(さくらじまこみかん ) グリーン鹿児島農業協同組合 鹿児島
5227142 久留米かすり(くるめかすり ) 久留米絣協同組合久留米絣縞卸商協同組合 福岡
5227143 久留米絣(くるめかすり ) 久留米絣協同組合久留米絣縞卸商協同組合 福岡
5249278 読谷山花織(ゆんたんざはなうい ) 読谷山花織事業協同組合 沖縄
5254270 原鶴温泉(はらづるおんせん ) 原鶴温泉旅館協同組合 福岡
5256520 くまもと畳表(くまもとたたみおもて ) 八代地域農業協同組合 熊本
5315957 みやざき地頭鶏(みやざきじとっこ ) みやざき地頭鶏事業協同組合 宮崎
5332076 枕崎鰹節(まくらざきかつおぶし ) 枕崎水産加工業協同組合 鹿児島
5367271 小長井牡蠣(こながいかき ) 小長井町漁業協同組合 長崎
5371494 川辺仏壇(かわなべぶつだん ) 鹿児島県川辺仏壇協同組合 鹿児島
5427001 小鹿田焼(おんたやき ) 小鹿田焼協同組合 大分
5429895 博多焼酎(はかたしょうちゅう ) 福岡県酒造組合 福岡
5453887 菊池温泉(きくちおんせん ) 菊池温泉観光旅館協同組合 熊本
5467842 博多蕾菜(はかたつぼみな ) 全国農業協同組合連合会 福岡
5491913 杖立温泉(つえたておんせん ) 杖立温泉観光旅館協同組合 熊本
5495332 都城和牛(みやこのじょうわぎゅう ) 都城農業協同組合 宮崎
5504323 はかた地どり(はかたじどり ) 全国農業協同組合連合会 福岡
5505323 赤鶏さつま(あかどりさつま ) 赤鶏農業協同組合 鹿児島
5509635 豊後きのこカレー(ぶんごきのこかれー ) 大分県椎茸農業協同組合 大分
5549584 玖珠米(くすまい ) 玖珠九重農業協同組合 大分
5550086 岬ガザミ(みさきがざみ ) 大分県漁業協同組合 大分
5550486 五島牛(ごとうぎゅう ) ごとう農業協同組合 長崎
5551564 福岡のり(ふくおかのり ) 福岡有明海漁業協同組合連合会 福岡
5578999 長崎和牛(ながさきわぎゅう ) 全国農業協同組合連合会 長崎
5665593 壱岐牛(いきぎゅう ) 壱岐市農業協同組合 長崎
5697711 くまもと茶(くまもとちゃ ) 熊本県経済農業協同組合連合会熊本県茶商業協同組合 熊本
5763727 天草ぶり(あまくさぶり ) 熊本県海水養殖漁業協同組合 熊本
5777509 高千穂牛(たかちほぎゅう ) 高千穂地区農業協同組合 宮崎
5814034 荒尾梨(あらおなし 玉名農業協同組合 熊本県
5817143 中津からあげ(なかつからあげ) 中津商工会議所 大分県
5941183 知花花織
(ちばなはなおり)
知花花織事業協同組合 沖縄
5942666 沖縄シークヮーサー(おきなわしーくゎーさー) 沖縄県地域ブランド事業協同組合、沖縄県農業協同組合 沖縄
5967512 鐘崎天然とらふく(かねざき天然とらふく) 宗像漁業協同組合 福岡
5974991 琉球泡盛(りゅうきゅうあわもり) 沖縄県酒造組合 沖縄
6080598 霧島茶(きりしまちゃ) あいら農業協同組合 鹿児島
6099728 与那国織(よなぐにおり) 与那国町伝統織物協同組合 沖縄
6142031 糸島カキ(いとしまかき) 糸島漁業協同組合 福岡
6151625 佐世保バーガー(させぼばーがー 佐世保バーガー事業協同組合 長崎
6154106 八代青のり(やつしろあおのり) 八代漁業協同組合 熊本
6080598 霧島茶(きりしまちゃ) あいら農業協同組合 鹿児島
6223141 指宿鰹節(いぶすきかつおぶし) 山川水産加工業協同組合 鹿児島

外国

商標登録番号 商標 商標権者 国名
5073378 PROSCIUTTO DI PARMA(ぷろっしゅっとでぃぱるま ) コンソルツィオデルプロシュットディパルマ イタリア
5129558 カナダポーク(かなだぽーく ) カナダ・ポーク・インターナショナル カナダ
6164182 CEYLON TEA(せいろんてぃー) スリランカ ティーボード スリランカ
国際 965547 鎮江香醋(ちんこうこうず ) Zhenjiang Vinegar Association 中国

地域団体商標
北海道・東北
関東
中部
関西
中国・四国

地域ブランド・地域団体商標 都道府県別リンク

中国商標制度🇨🇳 vol.1

制度概要

中国は日本と同じく先願主義・登録主義を採用しており、商標の申請は国家市場監督管理総局(SAMR)の所属官庁である国家知識産権局(CNIPA)の商標局(以下、”中国商標局(CTMO)”)に行います。2014年5月1日から中国商標法改正に伴う実施条例の施行で、改正商標法22条で多区分制度が定められ、一商標につき複数の区分を指定して出願することが可能となりました。また、商標権の権利期間も日本と同じく登録から10年間権利が有効で、存続期間の更新申請を行なうことにより、更に10年毎に権利期間を更新することが可能です。

中国市場は世界で注目されている重要なマーケットの一つであり、商取引が非常に多く行われることから、中国国内における商標権取得の必要性は高く、商標出願件数は年々増加傾向にあります。中国商標局への出願件数は、2000年の時点では223,177件程だったのが、2009年の時点では830,477 件、2012年では1,648,316件、2018年では7.371百万にまで増加しており、非常に多くの商標が申請されていることが特徴です。数年前までは、中国は審査が遅く2年以上かかっておりましたが、現在は出願から最大9ヶ月以内という審査期間の上限が決められています。また、中国商標局では次の目標(2018年)を掲げています。出願から出願受理通知までを1か月、出願の審査を6カ月、商標の移転の審査を4カ月、商標の変更や更新の審査を2カ月、そして商標調査の遅れ期間を2カ月とするとしています。

中国の商標制度では、典型的な、文字商標、団体商標、証明商標、立体商標に加えて、新たに音声商標、色彩商標が登録とされ、商品、商品包装に使用される単一の色は、使用により顕著な特徴を取得し、当該商品をその他の商品と区別することができる場合、商標登録可能とされています。また、中国において音声商標の出願を希望する場合、まず、音声見本を用意する必要があり、音声見本は読み取り専用のCD-ROM に保存し、フォーマット形式はwav 又はmp3 でなければならず、ファイルサイズは5MB を超えてはいけないとされています。また、音楽形式の音声商標の場合、五線譜又は略譜で説明資料を提供することができ、一方、たとえば、動物の鳴き声、鐘の音等のような五線譜などでは説明できない音声商標の場合、文字による説明資料が必要です。

上海 中国
上海 中国

字体について

中国では中国国内で使用されている中国語(簡体字)だけではなく、日本語の漢字・ひらがな・カタカナ、更には世界で広く使用されている欧文字が商標として使用されていることから、中国商標局に申請されている言語も、多種多様な言語で商標申請がなされております。日本で一般的に使用している商標が例えば欧文字だった場合であっても、実際に中国で使用される商標の態様が簡体字であることも多く(又は欧文字とは別に簡体字を併記)、この場合には、簡体字についても商標を申請して取得した方が安全だと言われております。

尚、ひらがな・カタカナは原則として中国では図形として認識されますので、日本で一般的に使用している商標がひらがな・カタカナの場合には、中国で流通する際の商標についてご確認の上、特に簡体字での商標権取得も検討された方が良いと思われます。

拼音(ピンイン)について

拼音(ピンイン/Pinyin)は中国語のローマ字による表記法の1つで、中国語の漢字が全てアルファベットで表現できます。文字商標を漢字表記とした場合では、その漢字自体が商標の主要部であり、読み方に過ぎないピンイン同士の表記が同じや似ていても漢字部分が異なれば、類似ではないと判断されることが多いとされています。従いまして、商標の類否を拼音(ピンイン)で判断することは、誤りを生じやすく、現地代理人に類否判断を聞くべきと思われます。

中国語(簡体)表記での「商標」

商標 中国語(簡体)表記

中国商標出願に必要な書類

委任状(代理人により手続する場合に必要です。通常、依頼する旨の連絡をすると代理人から送られてきます。)、登記簿謄本(法人の登記事項証明書)、商標見本(画像データ)、出願人の氏名若しくは名称及び住所の英語表記と中国語表記、指定商品及び指定役務が必要になります。出願人の名称に、アルファベット/片仮名/平仮名が含まれる場合には、対応する漢字に替えておくことが必要です。

中国商標出願における注意点

中国では商標出願を行うと、データベースへの入力やオフィシャルフィーの入金確認などの一定期間経過後に出願番号通知が届き、そこで初めて出願番号を知ることが出来ます。審査上の特徴的な制度としては、主に以下のものが挙げられます。

1)審査意見書制度

従来は、実体審査で拒絶理由が発見された場合、日本で言うところの「拒絶理由通知」が無くいきなり「拒絶査定」が通知されてそこから15日以内の対応を迫られていましたが、改正法では、審査意見書制度が導入され、商標局が商標登録出願について説明又は修正する必要があると認めた場合、商標局は審査意見書(拒絶理由通知)を出願人に発行し、出願人は審査意見書を受領した日から15日以内に、出願の内容について説明又は補正をすることができます。この場合、1回の補正のみが可能であり、補正できない場合や補正が十分ではない場合、拒絶査定となります。

指定商品・役務の補正指令(Notice of Rectification)に対する回答は、30日以内にできることになりましたが、指令通りに標準記述へ補正または削除しなかった場合、審査部はいきなり「不受理通知」を発行することができるため、細心の対応が不可欠です。また、この手続では、補正が正式に受け取られるまで、2~3カ月はかかることになり、審査を急ぐ場合には、なるべく補正指令を受けないように標準的な指定商品・役務を記載することが求められます。

2)一部拒絶、一部登録制度あり

日本では指定商品/役務の「一部」でも拒絶理由が残っている場合には、指定商品/役務の全体が拒絶されてしまいますが、中国では拒絶理由の無い指定商品/役務は登録され、拒絶理由のある指定商品/役務のみが拒絶査定として通知されます。これは「一部拒絶」「一部登録」と呼ばれており、日本には無い制度となります。改正法では、一部拒絶査定の通知を受けた場合に、15日以内に拒絶査定の対象とならなかった部分の商品・役務(区分)を分割出願することが可能です。

3)拒絶査定は熟読が必要

「一部拒絶査定」と「(全部)拒絶査定」は同様の書面で通知されるため、拒絶査定が出たからといって、日本のようにすべての指定商品/役務が拒絶されたとは限りません。よって、中国では拒絶査定に応答しなくても、一部の指定商品/役務について商標権が発生していることがありますので「拒絶査定」の内容は熟読することが必要です。

4)小売・卸売で認められているのは、医療用品、製剤、薬剤関連のみ

中国出願で35類の小売りを指定した場合でも、現状で認められいるのは、医薬用、獣医用、衛生用製剤及び医療用品の小売又は卸売役務、薬品の小売又は卸売役務、医薬用製剤の小売又は卸売役務、衛生製剤の小売又は卸売役務、医療用品の小売又は卸売役務、動物用薬品の小売又は卸売役務、獣医用製剤の小売又は卸売役務に限定されています。従いまして、中国商標出願で、他の製品を取り扱う場合や、小売もしくは卸売役務を広く指定した場合には、拒絶査定が通知されることになります。

中国商標制度手続き流れ
中国商標制度手続き流れ

中国と香港、澳門、台湾の関係は?

中国で商標権を取得しても、近隣の「台湾」,「香港」,「マカオ」には中国の商標権は及びません。「台湾」,「香港」,「マカオ」はそれぞれ商標出願を審査する官庁があり、もし、これらの国で商標権を取得したいのであれば、それぞれ個別に商標出願をして商標権を取得する必要があります。

マドプロと直接出願のメリット・デメリット

中国で商標権を取得する方法として、国際出願(マドプロ出願)と直接中国へ商標出願する2通りの方法があります。中国は、マドプロ加盟国ですので、マドプロを利用して中国で商標権を取得される方も多いように見受けられます。しかしながら、以下のようにマドプロ出願にはメリット・デメリットが存在しますので、取得したい商標に合わせてマドプロ・直接出願とを分けて検討し、適切な出願方法を検討する必要があります。

マドリッド制度のメリット

  1. 費用が安く済む場合がある
    中国に直接出願をした場合には、各区分毎に指定商品/役務の数が10を超えると、11個目以降の指定商品/役務については、個別に追加料金が発生するため、指定商品の数が膨大になった場合、直接出願は余計に費用が発生する可能性があります。一方、マドプロの場合には、そのような追加料金が発生しないこととなっておりますので、マドプロで中国を指定したほうが安く済む可能性があります。
  2. 更新管理が容易
    マドプロで中国を指定した場合には、登録日は国際登録日からの起算となり、WIPOに対する手続だけで更新をすることができ、特に現地代理人等を経由する必要がないため、マドリッド制度のほうが更新管理が楽になります。

マドリッド制度のデメリット

  1. 指定商品/役務の選定が難しい
    マドプロを利用する場合には、日本での基礎出願(若しくは基礎登録)が必ず必要となるため、日本の商標に係る指定商品/役務を基本として、中国での指定商品/役務の選定をすることが多くなります。その結果、例えば、第25類の「被服」には日本では「帽子」が含まれるところ、中国では「帽子」は「被服」の概念に含まれないため、マドプロを利用した結果、中国では「帽子」の権利が取れていなかった、というような事態が生じ得ます。
  2. 中国商標法について常に情報を入手する必要がある
    マドプロを利用した場合、場合によっては一度の拒絶通報もなされず、国際出願からストレートで中国での商標権が発生することがあります。これは大変好ましいことなのですが、言いかえればその権利に関して中国現地代理人が何ら関与していないため、ストレートで登録になった商標権は、日本の出願人が管理をすることになります。その結果、例えば10年間の権利存続期間の間に中国商標法の改正があった場合、中国の現地代理人を経由していないため、中国現地代理人から法改正の連絡は無く(通常、マドプロを管理している国際事務局からも法改正の通知は来ません。)、法改正で新たに導入された新制度の存在により、存続期間満了前にいつの間にか商標権が失効している、というような事態が生じ得ます。日本の特許事務所に国際出願を依頼している場合、その事務所が各国の法改正を追いかけている場合にはまだ安心ですが、そうでない場合には出願人が各国の法改正について積極的に情報を仕入れておく必要があります。
  3. 商標登録証が発行されない
    マドプロを利用した場合、自動的には商標登録証が発行されないことになります。しかし権利行使の際には必要となりますので、保護の拡張の後に、登録証の発行だけ依頼することもできます。

マドリッド制度の国際登録商標の異議申立期間

マドリッド制度の国際登録商標の異議申し立て期間は、国際公開の翌月の初日から3か月です。商標の国際公開日が2012年1月16日である場合、異議申立期間は2月1日から始まり、3か月間続き、4月30日に終わります。

異議申立とその成功可能性

近年、日本の地名に係る商標が既に中国において商標権を取得されていた、というような話がよくあります。中国における審査においては、「中国国内での認知度」というものが基準となっておりますので、日本の地名に限らず、日本である程度周知・著名な商標であっても、「中国国内」での認知度が高くない場合、中国では簡単に第三者が同じ商標について権利を取得出来る可能性があります。

現行法では、登録の前に異議申立期間というものがあり、この期間内であれば日本の商標の使用権者が異議申し立てを行うことは可能です。しかし、「中国国内での認知度」を立証するのは容易くなく、異議申立の成功確率はケースバイケースですが、簡単に審査結果が覆るというものでも無いと言われております。

これを防ぐためには、まず「日本の商標権は日本国内でのみ有効」であることを認識頂いた上で、誰よりも先に中国に商標出願をすることをお勧め致します。中国では日本と同じく、一定期間商標を不使用の場合には取り消される制度(不使用取消審判制度)がございますが、中国が世界における重要なマーケットの一つであることを考えると、実際の事業展開よりも早い段階で中国への商標出願を検討されることをお勧め致します。

また、新しい改正法では、絶対的な理由の異議申立案件の主体は相変わらず「何人」ですが、相対的な理由に基づき請求する異議申立案件の主体は「先行権利者、利害関係者」に限ると規定されています。

中国にも先使用権の規定がありますが、登録商標権者の出願日前に、先使用者が中国において周知であったことを立証することは実務上非常に困難で、実際の事業展開よりも早い段階で中国への商標出願を検討されることをお勧め致します。

更新登録

商標権の存続期間は登録日から10年です。また、商標登録更新出願を行う時期は、存続期間満了前12ヶ月以内になっています。存続期間満了後でも6ヵ月の更新延長期間があり、割増更新料を払えば更新させることができます。更新申請には、商標更新登録申請書に、委任状と商標権者の法人資格証明書類の写し(登記簿謄本)が必要です。なお、使用証明書の提出は不要です。

中国商標制度 vol.2