外国商標登録の費用 明朗でないのはなぜ

外国商標登録の費用はそれほど単純ではない

外国での製品展開や海外代理店・支店の拡充などを企画した場合に、商標をどうするかの問題は必ずついて回るものと思われます。できれば商標の使用や営業を開始するまでには、商標登録を準備しておきたいところですが、その登録には、時間もかかり、費用もかかります。特に権利取得のための費用は、単純ではありません。また、製品を売るようには取得にかかる費用が決まらない要素があります。外国での商標権取得にいくらかかるの疑問に明朗に答えるサイトは殆ど存在しません。実は、商標取得のための費用は、次の要素から決まるので、複雑なのです。

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  • 政府機関費用と代理人費用の組み合わせで、全体の費用がきまる。
  • 政府機関費用は、その国の通貨が用いられ、それは為替で常に変動する。代理人費用も含めてドル建てが取引上多いが、国際事務局(WIPO)の手続にはスイスフランが必要とされる。
  • 政府機関費用は、物価に応じた変動や制度改正などで変わることがある。
  • 外国にそれぞれ出願する場合と国際登録出願(マドプロ)する場合を選ぶことができ、政府機関費用の計算は全く異なる。
  • 国際登録出願(マドプロ)する場合には、本国出願若しくは本国登録も必要となる。
  • 国際登録出願(マドプロ)する場合には、指定国の現地代理人が不要というのがメリットとして挙げられているが、指定国数が少ない場合(2~3か国以下の場合)では、費用的には国際事務局が先取りしているだけの場合がある。
  • 国際登録出願(マドプロ)では、各国代理人が当初不要でも、仮拒絶通報などで拒絶対応が必要な場合が少なくなく、結局、外国代理人とその費用が必要となることが多い。
  • 出願する国やその数で、当然のことながら、商標取得にかかる費用は大きく変動する。
  • 出願の際の指定商品の区分数で通常政府機関費用(代理人費用も)は変化する。
  • 出願の際の記載方法で、政府機関費用の出願料が異なる場合がある。
  • 出願によっては意見書・補正書提出などの中間処理が必要となり、実際は必要となることが多い。
  • 代理人費用は、通常、自国の代理人と出願を予定している外国の代理人の2か所分がそれぞれの国で必要とされる。
  • 外国の代理人の費用は、通常、自国の代理人に費用までもコントロールされていないので、事前のフラットフィー契約を締結する以外は、請求書を見ないとはっきりとは費用がわからないこともある。
  • 現地の代理人費用は、中間処理の際に時間請求(hourly charge)となることが多い。
  • 代理人費用は、時系列として調査段階、出願段階、中間処理段階、登録段階、使用宣誓書提出段階、更新段階などでかかる。
  • 外国人は権利意識は日本人比べて高いので、抵触しそうだ或いは混同のおそれありぐらいで異議申立や取消手続に移行する率は高く、そのような係争の場合、出願作業の費用に比べて費用は高額となる。
  • 外国への送金にも費用がかかる。
  • 委任状などに領事認証が必要なこともあり、そのような国では公証は大使館・領事の収入源と推測され公証費用が一般に高くなる。

外国商標登録の費用が何故明朗でないのかはご理解いただけたかと思います。外国商標出願の見積は概算になる傾向にあり、中間処理などの不確定要素により大きく変動します。このため、日本の特許事務所の特にウエブサイト上の料金表では、外国代理人の費用を計上していない例が多いと思います。

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読み違えない外国商標登録の費用見積の読み方

外国商標登録の費用見積については、同じ国に出願する場合であっても、ルートが違えば政府機関の費用が異なってきますし、代理人も事務所が違えば費用も同じではないことなります。例えば、2つ以上の日本の特許事務所に見積をリクエストする場合に、その費用の比較をすることになりますが、その際に注意する点を挙げておきます。

  • 取得しようとする商標の条件を合わせる必要があります。指定商品・指定役務の区分数(number of classes)によって費用は変わります。平均は2区分前後ですので、未だ決まっていない場合には、仮に2区分としても良いでしょう。出願しようとする商標の件数も多い場合には、バルクディスカウントもあるので聞いてみても良いかと思います。
  • 比較する場合、見積がどこまでの段階のものかを合わせる必要があります。1つの見積が出願手続だけで、もう1つの見積は出願から登録手続まであれば、費用の比較は総額ではできないことになります。
  • 出願のルート(route)を決める必要があります。ここでルートとは、直接外国の知的財産庁に出願するのか、或いは国際登録出願をするのかのルートになります。事務所を変えて比較する場合には、ルートによって費用が変わりますので、同じルートでないと精度の高い比較はできないことになります。
  • 出願のルートや区分数や色の有無が決まれば、政府機関費用(official fee)は決定します。この政府機関費用は本人が出願しても誰が代理しても変わりません。見積の中に政府機関費用、オフィシャルフィー、印紙代などの名目があれば、それは政府機関費用です。外国の場合、通貨はばらばらで、ドル建てにしている場合もあり、国際事務局のようにスイスフランのところもありますので、見積もりがドル建てやスイスフランであれば、一旦、見積日のレートで計算しましょう。
  • 全体の見積もり総額から政府間費用を引き算した額が、代理人の取り分(代理人費用:attorney fee)となります。代理人の取り分は代理人ごとに違うといっても過言ではありません。その代理人の費用にも内訳があり、大きく分けると自国の代理人と現地の代理人のそれぞれの費用です。費用を考慮しながら出願する場合は、その代理人の取り分が選んだ代理人に応じて変動するため、代理人費用の抽出は重要で良く把握する必要があります。
  • 現地の代理人費用は概ね概算ですので、実際には出願した内容によって類似と判断されて意見書・補正書作成で費用がかかることもあり、逆に拒絶理由を通知されることなく円滑に進むこともあります。特許事務所からの見積では、円滑に進むケースを前提に、意見書、補正書費用がかかる場合がありますと可能性を示唆する見積例が多いと思いますし、それ自体は間違いではないのですが、実務上は円滑には進まずに現地代理人の中間費用がかかることが割合多く、その割合はルートが直接外国の知的財産庁に出願する場合も、国際登録出願をする場合もあまり変わらない筈です。
  • 現地代理人の費用は概ね概算ですが、現地代理人の出願費用(attorney fee)は通常料金表(fee schedule)通りのチャージになりますので、出願段階の費用には通常余りズレは生じないようになっています。
  • 特に国際登録出願(いわゆるマドプロ)のルートの場合、現地代理人は不要となることもありますが、費用的にはその分の費用を実は国際事務局(wipo)が先取りしていて政府機関費用はかなり高額です。米国だけの商標権取得(1区分)の場合、直接米国特許商標庁(USPTO)に出願すれば、政府機関費用はたった225 USドル(約25,000円 TEAS Reduced fee)ですが、全く同じ内容の出願をマドプロで行う場合には、Basic Fee:653 chf +individual fee:388 chf の合計1041スイスフランが政府機関費用としてかかります。スイスフランの為替レートは日本円で約115円(2018.1)ですので、政府機関費用だけで約12万円かかり、日本の基礎出願(出願で12000円、登録料28200円(印紙代のみ))と特許庁(jpo)の書類送付費用(9000円)も必要なため、さらに費用がかかります。さらに、これは政府機関費用だけの比較なので、代理人費用が加わった場合には、もっと費用の違いが広がることもあります。米国だけの商標権取得の場合、費用面ではマドプロはかなり贅沢なアプローチで、最初の使用証明の提出時期が5年目―6年目になることを除いて法的な結果や政府機関での取り扱いはほぼ同じながら、多くの場合高くつくことになります。
  • 現実的に拒絶理由通知に直接対応するのは現地代理人と思いますが、日本の特許事務所と付き合いのある現地代理人の法律事務所が商標を主たる業務としている場合には良しとしても、稀に日本の事務所は特許専門で片手間で商標をマドプロで出願して、仮拒絶通報という場合に、お付き合いのある現地法律事務所も同様に特許専門な場合には異端な商標には処理に時間がかかって凄い額のチャージをもらってしまうこともあるようです。危険なのは、日本の特許事務所もそれが相場を大きく越えたチャージであることに気づかない場合です。勿論、クライアントも気づかないことになり、財力という体力があれば問題ないかもしれませんが、本来餅は餅屋であれば抑えることができたコストかもしれません。

 もちろん、商標登録を誰に頼むかやどのルートで進めるなどの決定には、費用以外の面もあります。例えば、数多くの国に一度に出願できる点や、権利取得後のメンテナンスや一括管理や自社管理などもあります。また、日本の商標出願に特化した事務所でも、外国の商標権取得のハンドリングは不得意などもあるかもしれません。インターネットで外国の費用を検索している方や、予算に余裕がある会社でも、費用には間違いなく敏感と思いますので、上記の各項目に注意しながら、少なくとも見積の読み違えのないようにお祈り申し上げます。

【広告】有明国際特許事務所では、日本の弁理士資格と、連邦規則§11.1に定義されている米国の州弁護士資格により、特許庁 (JPO)と米国特許商標庁(USPTO)にそれぞれ直接手続でき、現地代理人は不要です。
有明国際特許事務所 米国手続の事務料金表

商標登録insideNews: Amazonが「AMAZONTUBE」の商標出願、Echo ShowやFire TV向けのYouTube競合サービスを検討中? | ロボスタ

この噂は「AMAZONTUBE」「OPENTUBE」という商標をAmazonがUSPTOへ出願したことに基づくもの。2017年12月5日付けであり、まさにAmazonとGoogleのYouTubeに関する騒動の渦中での出願タイミングである。

情報源: Amazonが「AMAZONTUBE」の商標出願、Echo ShowやFire TV向けのYouTube競合サービスを検討中? | ロボスタ

Amazon applied for an “AmazonTube” trademark earlier this week, according to a filing found by TV Answer Man, as the company’s public feud with Google over accessing YouTube content on Amazon’s devices continues to escalate.

情報源: Amazon has filed for AmazonTube trademark as fight with YouTube gets pettier – The Verge

In the midst of all this, on Dec. 5 Amazon filed to get trademarks for two rather telling items, “AmazonTube” and “OpenTube.”

情報源: Amazon files to trademark AmazonTube

Word Mark AMAZONTUBE
Mark Drawing Code (4) STANDARD CHARACTER MARK
Serial Number 87709325
Filing Date December 5, 2017
Current Basis 1B
Original Filing Basis 1B
Owner (APPLICANT) Amazon Technologies, Inc. CORPORATION NEVADA ATTN: Trademarks 410 Terry Ave N Seattle WASHINGTON 98109
Goods and Services IC 009. IC 035. IC 038. IC 039. IC 041. IC 042. IC 045.

Word Mark OPENTUBE
Mark Drawing Code (4) STANDARD CHARACTER MARK
Serial Number 87709319
Filing Date December 5, 2017
Current Basis 1B
Original Filing Basis 1B
Owner (APPLICANT) Amazon Technologies, Inc. CORPORATION NEVADA ATTN: Trademarks 410 Terry Ave N Seattle WASHINGTON 98109
Goods and Services IC 009. IC 035. IC 038. IC 039. IC 041. IC 042. IC 045.

衝撃!Amazontubeが電撃誕生?(17/12/22)

商標登録insideNews: Harley-Davidson Bronx Trademark Application Filed – Motorcycle.com

The trademark applications, filed Dec. 8 with the U.S. Patent and Trademark Office, are for the names “Bronx” and “Harley-Davidson Bronx.” Both applications state the names are intended for use on “motorcycles and structural parts therefor,” indicating the Bronx is intended for a new model and not for any number of accessories or merchandise.

情報源: Harley-Davidson Bronx Trademark Application Filed – Motorcycle.com

[コメント]記事によれば、どの機種に使用するかは発表されていないものの、”muscular-looking cruiser”(排気量の大きなアメリカンタイプ?)ではないかとしています。

商標登録insideNews: USPTO Director Nominee Andrei Iancu has Confirmation Hearing Before the Senate Judiciary Committee – IPWatchdog.com | Patents & Patent Law

On the afternoon of Wednesday, November 29th, the U.S. Senate Committee on the Judiciary held a hearing to consider the nomination of four political appointees from the Trump Administration. Included among the days’ nominees was Andrei Iancu, President Trump’s selection to serve as Under Secretary of Commerce for Intellectual Property and Director of the U.S. Patent and Trademark Office. Though the nomination hearing was brief and Iancu’s remarks were very measured, there would be reason for patent owners to think that a more balanced playing field at the USPTO could start to form should Iancu be confirmed as Director of the agency.

情報源: USPTO Director Nominee Andrei Iancu has Confirmation Hearing Before the Senate Judiciary Committee – IPWatchdog.com | Patents & Patent Law

上院司法委員会、Andrei Iancu 氏を USPTO 長官として承認するための公聴会を開催

米国対中国 知的財産保護政策 商標_動画(embedded) 

米国トランプ政権の対中国貿易における知的財産保護政策や、知的財産の保護状態の調査についての報道を挙げています。

1.Protecting U.S. Intellectual Property in China、2:02

2.Trump probes China’s trade practices、1:39

3.CLEARCUT | Trump admin orders probe of China’s intellectual property practices、6:16

米国連邦捜査局(FBI) 商標_動画(embedded)

1.PSA: Intellectual Property Rights/Theft、0:31

2.Andy Ubel, Chief Intellectual Property Counsel, Valspar Corporation、7:49

3.Trade Secrets: A Public Service Announcement、0:32

商標登録insideNews: Focus on Trademarks and Antitrust: Judge Favors FTC over 1-800 Contacts in Keyword Advertising Case | Mondaq

While the dispute between the FTC and 1-800 Contact is not over, this initial decision is an important reminder of two things. First, that bidding on a competitor’s trademark on an internet search auction is not necessarily trademark infringement. Instead, the trend seems to be that this sort of activity is okay so long as the bidder’s resulting advertisement is not misleading. Second, this decision is a reminder that trademark settlement agreements are not immune from antitrust scrutiny. If a settlement agreement is overly broad, and goes beyond what is necessary to protect legitimate trademark interests, it may be considered anticompetitive.

情報源:Focus On Trademarks And Antitrust: Judge Favors FTC Over 1-800 Contacts In Keyword Advertising Case

1-800 Contacts, Inc, In the Matter of

CASE SUMMARY
The FTC filed an administrative complaint charging that 1-800 Contacts, the largest online retailer of contact lenses in the United States, unlawfully orchestrated a web of anticompetitive agreements with rival online contact lens sellers that suppress competition in certain online search advertising auctions and that restrict truthful and non-misleading internet advertising to consumers. According to the administrative complaint, 1-800 Contacts entered into bidding agreements with at least 14 competing online contact lens retailers that eliminate competition in auctions to place advertisements on the search results page generated by online search engines such as Google and Bing. The complaint alleges that these bidding agreements unreasonably restrain price competition in internet search auctions, and restrict truthful and non-misleading advertising to consumers, constituting an unfair method of competition in violation of federal law.

商標登録insideNews: Moosehead files lawsuit against Vermont brewpub over trademark – New Brunswick – CBC News

Moosehead Breweries is suing a Vermont brewpub in a trademark dispute over its moose-themed name and logo.The Saint John-based company has filed an infringement lawsuit against Hop’n Moose Brewing Company in Rutland, Vt.

情報源: Moosehead files lawsuit against Vermont brewpub over trademark – New Brunswick – CBC News

Moosehead – Since 1867 | Words by Lester B. Pearson

商標登録insideNews: LeBron James of Cleveland Cavaliers files for ‘nothing is given’ trademark

LeBron James has filed to trademark the phrase “Nothing is given. Everything is earned.”The Cleveland Cavaliers forward filed for the phrase, which he first used in the 2014 Sports Illustrated article that announced his return to Cleveland, with the U.S. Patent & Trademark Office earlier this month.

情報源: LeBron James of Cleveland Cavaliers files for ‘nothing is given’ trademark