欧州植物品種庁(CPVO: Community Plant Variety Office) 商標_動画(リンク)

欧州植物品種庁(CPVO: Community Plant Variety Office)は、欧州連合の育成者権などの植物に関する知的財産権制度を管理する専門官庁です。フランス共和国アンジェにあります。

UPOV(ユポフ)条約 加盟国一覧

UPOV(ユポフ)条約は、植物の新品種の保護に関する国際条約(英: International Convention for the Protection of New Varieties of Plants、仏: Convention internationale pour la protection des obtentions végétales)であり、マドリッド制度(国際登録制度)と同じようにWIPOがその中心となって、各国の育成権を保護するように構成されています。

UPOV(ユポフ)条約は、2016年4月現在74の加盟国(Contracting party or member)が参加し、93の国と地域に保護が及びます。

UPOV条約締約国 from wipo website

アジア

china中国 (香港非適用) China 78Act/1999.4.23
japan日本 Japan 91Act/1988.12.24
south-korea韓国 Republic of Korea 91Act/2002.1.7
viet-namベトナム Viet Nam 91Act/2006.12.24
singaporeシンガポール Singapore 91Act/2004.7.30

欧州

united-kingdomgreat-britainイギリス United Kingdom 91Act/1999.1.3
swedenスウェーデン Sweden 91Act/1998.4.24
spainスペイン Spain 91Act/2007.7.18
denmarkデンマーク(グリーンランド・フェロー諸島未適用) Denmark 91Act/1998.4.24
germanyドイツ Germany 91Act/1998.7.25
norwayノルウェー Norway 78Act/1993.9.13
finlandフィンランド Finland 91Act/2001.7.20.
czech-republicチェコ Czech Republic 91Act/2002.11.24
polandポーランド Poland 91Act/2003.8.15
portugalポルトガル Portugal 78Act/1995.10.14
icelandアイスランド Iceland 91Act/2006.5.3
switzerlandスイス Switzerland 91Act/2006.9.1
russian-federationロシア Russian Federation 91Act/1998.4.24
slovakiaスロバキア Slovakia 91Act/2009.6.12
hungaryハンガリー Hungary 91Act/2003.1.1
franceフランス France 91Act/2012.5.27
lithuaniaリトアニア Lithuania 91Act/2003.12.10
moldovaモルドバ Republic of Moldova 91Act/1998.10.28
serbiayugoslaviaセルビア Serbia 91Act/2013.1.5
sloveniaスロベニア Slovenia 91Act/1999.7.29
netherlandsオランダ Netherlands 91Act/1998.4.24
belgiumベルギー Belgium 61/72Act/1976.12.5
romaniaルーマニア Romania 91Act/2001.3.16
georgiaジョージア Georgia 91Act/2008.11.29
estoniaエストニア Estonia 91Act/2000.9.24
latviaラトビア Latvia 91Act/2002.8.30
italyイタリア Italy 78Act/1986.5.28
ukraineウクライナ Ukraine 91Act/2007.1.19
bulgariaブルガリア Bulgaria 91Act/1998.4.24
irelandアイルランド Ireland 91Act/2012.1.8
belarusベラルーシ Belarus 91Act/2003.1.5
macedoniaマケドニア The former Yugoslav Republic of Macedonia 91Act/2011.5.4
albaniaアルバニア Albania 91Act/2005.10.15
croatiaクロアチア Republic of Croatia 91Act/2001.9.1
kyrgyzstanキルギス Kyrgyzstan 91Act/2000.6.26
european-union欧州連合 European Union 91Act/2005.7.29
uzbekistanウズベキスタン Uzbekistan 91Act/2004.11.14
montenegroモンテネグロ Montenegro 91Act/2015.9.24
azerbaijanアゼルバイジャン Azerbaijan 91Act/2004.12.9
austriaオーストリア Austria 91Act/2004.7.1

アフリカ

kenyaケニア Kenya 91Act/2016.5.11
moroccoモロッコ Morocco 91Act/2006.10.8
tunisiaチュニジア Tunisia 91Act/2003.8.31
OAPI アフリカ知的財産機関(OAPI) African Intellectual Property Organization 91Act/2014.7.10
South Africa南アフリカ共和国 South Africa 78Act/1981.11.8
Tanzaniaタンザニア Tanzania 91Act/2015.11.22

中東

turkeyトルコ Turkey 91Act/2007.11.18
omanオマーン Oman 91Act/2009.11.22
israelイスラエル Israel 91Act/1998.4.24
Jordanヨルダン Jordan 91Act/2004.10.24

北米

united-states-of-americausa米国 United States of America 91Act/1999.2.22
canadaカナダ Canada 91Act/2015.7.19

中南米

Argentinaアルゼンチン Argentina 78Act/1994.12.25
Boliviaボリビア Bolivia 78Act/1999.5.21
Brazilブラジル Brazil 78Act/1999.5.23
Chileチリ Chile 78Act/1996.1.5
colombiaコロンビア Colombia 78Act/1996.9.13
Costa-Ricaコスタリカ Costa-Rica 91Act/2009.1.12
Dominican-Republicドミニカ共和国 Dominican-Republic 91Act/2007.6.16
Equadorエクアドル Equador 78Act/1997.8.8
mexicoメキシコ Mexico 78Act/1997.8.9
Nicaraguaニカラグア Nicaragua 78Act/2001.9.6
Panamaパナマ Panama 91Act/2012.11.22
Paraguayパラグアイ Paraguay 78Act/1997.2.8
Peruペルー Peru 91Act/2011.8.8
Trinidad & Tobagoトリニダートトバコ Trinidad and Tobago 78Act/1998.1.30
Uruguayウルグアイ Uruguay 78Act/1994.11.13

オセアニア

australiaオーストラリア Australia 91Act/2000.1.20
new-zealandニュージーランド(トケラウ諸島未適用) New Zealand 78Act/1981.11.8

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商標登録insideNews: 日本農業新聞 – イチゴ品種 韓国に流出 損失5年で220億円 農水省試算

イチゴ品種が韓国に流出したことで、日本の輸出機会が奪われ、5年間で最大220億円の損失があったとの試算を農水省がまとめた。品種流出の影響が少なくないことが改めて浮き彫りになった格好で、同省は、海外での品種登録の必要性を訴えている。

情報源: 日本農業新聞 – イチゴ品種 韓国に流出 損失5年で220億円 農水省試算

山本有二農相は20日の閣議後会見で、イチゴをはじめ日本の農産物の品種が海外に流出し、経済的な損失を招いていることについて「極めて遺憾だ」と述べ、優良品種の海外流出の防止に力を注ぐ考えを示した。

情報源: 日本農業新聞 – 海外の品種登録推進 支援継続に意欲 イチゴ流出問題で農相

山本有二農相の会見
山本農林水産大臣会見(平成29年6月20日)、10:08

海外での育成者権の取得を支援すると発言しています。

植物新品種保護国際同盟(UPOV) 商標_動画(リンク)

植物新品種保護国際同盟:UPOV(Union internationale pour la protection des obtentions végétales)は、植物の新品種を育成者権という知的財産権として保護するための国際機関です。

1.PVP in Japan (Ashiro Rindo Story)、9:04

東北農政局/安代りんどうの輸出における課題克服の取組

情報源: 東北農政局/安代りんどうの輸出における課題克服の取組

2. Marcel Bruins – International Seed Federation (ISF) – 2011、1:30

3.Jenn James – Grasslanz Technology Ltd, New Zealand、1:16

種苗法と商標法の関係

種苗法と商標法はそれぞれ登録制度を有しており、種苗法では人為的変異又は自然的変異に係る特性を固定し又は検定した品種について品種登録が可能とされ、これに対して商標法では、種子類、苗、野菜、果物、農産物の輸送 苗の仕立てなどの商品、役務について商標登録が可能です。法律上、権利の内容(客体)が異なるものの、名称部分で互いに他方の登録との重複した登録をさせないようになっています。

商標法上、品種名称との重複を回避するルール

種苗法による品種登録を受けた品種名称と同一又は類似の商標をその品種登録を受けた種苗と同一又は類似の商品や役務に使用する商標は登録できないことになっており(商標法4条1項14号)、異議申立理由(商標法43条の2)でもあり、5年の除斥期間の無効理由(商標法46条)となります。特に“他人の”とは規定されていないことから、商標登録の出願人と育成者権者が同一でも品種登録を理由に拒絶されることがあります。

種苗法上、登録商標との重複を回避するルール

種苗法では、出願にかかる品種名称について、出願品種の種苗に係る登録商標又は当該種苗と類似の商品やその種苗に係る役務に係る登録商標と同一又は類似のものである場合は、品種登録を受けることが出来ないものとされており(種苗法4条1項2号、3号)、農林水産大臣は、出願品種の名称が登録商標と同一又は類似とされるときは、出願者に対し、相当の期間を指定して、出願品種の名称を登録商標に類似しない名称に変更すべきことを命ずることができます(種苗法16条)。この名称変更は出願公表後でもその命令を受けることがあります。詳しくは、農林水産省の種苗登録ホームページをご覧ください。出願公表、品種登録については、官報に告示されますが、出願公表後の名称変更についても官報に告示されます。

種苗法と関連する主な商品及び役務

出願前にクロスサーチが望ましいとされる商品、役務を挙げます。
第29類 豆
第31類 種子類、木、草、芝、苗、苗木、花、牧草、果実、野菜、海そう類、もみ米、麦、そば
第39類 農産物の輸送
第44類 苗の仕立て

特に商標出願が品種登録を理由に拒絶を受けることが多いとされる類似群は、33C01種子類、33D01木、草、芝、苗、苗木、花、牧草、盆栽 とされている。

種苗法の品種登録と商標法の商標登録

私共は、特許事務所ですので商標登録をお勧めしたいところですが、育成者にとって重要なのは、単なる名称の独占ではなく、育てた品種を他人に邪魔されずに流通させることと思いますので、種苗法の品種登録を進めることが重要です。一般に、品種登録には、DUS審査などの約30か月の審査がかかるとされていますので、準備をして品種登録の出願をしましょう。なお、品種登録を出願する際には、出願後に商標登録されていたという事態を未然に防止するために、商標調査をすることをお勧め致します。

種苗登録には、約30が月の時間がかかることから、種苗法の品種登録を例えば会社名+NN号というような登録とし、名前は別個に商標登録をすることも可能です。商標は出願から通常7,8ヶ月程度で登録になることから、先にその品種の植物に対して登録しておいて、ストックしておくことができます。使用せずにストックしておいてもその期間が3年未満であれば不使用取消審判の対象とはなりません。

登録品種の保護 (種苗登録のサイトより抜粋)

品種登録された育成者権の育成者権者は登録品種を独占的に業として利用(種苗の生産・販売等することができます。育成者権者以外の者が許諾を得ないで業として登録品種の種苗や収穫物等を利用した場合は、育成者権の侵害となり育成者権者はその利用の差止めや損害賠償を請求することができます。育成者権の存続期間は、登録日から25年(木本性植物は30年)です。

登録品種の利用行為は、具体的な内容は以下の通りです。
(1)種苗に係る行為
a.生産:種苗を生産すること
b.調整:きょう雑物の除去、精選、種子の洗浄、乾燥、薬品処理、コーティング等
c.譲渡の申出:カタログを需要者に配布し、注文を受けられるようにすることや店頭に品種名及び価格等を提示すること
d.譲渡:種苗の販売、植物園での入場者への配布等
e.輸出:種苗を外国に向け送り出すこと
f.輸入:外国にある種苗を国内に搬入すること
g.保管:a~fのための保管
(2)収穫物に係る行為
 種苗の段階で権利行使する適当な機会がなかった場合には、収穫物に関し(1)と同様の行為並びに「貸渡しの申出」及び「貸渡し」にも権利が及びます。ただし、「調整」は収穫物では考えられないため除かれます。
 貸渡しの例:植木、観賞用植物等のリース
(3)加工品に係る行為
種苗及び収穫物段階で権利行使する適当な機会がなかった場合には,収穫物から生産された加工品のうち政令で指定するものに関する(2)と同様の行為に権利が及びます。
政令で指定されている加工品(平成26 年4 月1日現在)
a.小豆の加工品:豆を水煮したもの(砂糖を加えたものを含む。)及びあん
b.いぐさの加工品:ござ
c.稲の加工品:米飯
d.茶の加工品:葉又は茎を製茶したもの

なお、種苗法第22条第2項の登録品種の名称の使用制限は、他の品種の種苗に対するものであり、加工品として例えばジュース等に同じ名称を使用することは、 上の使用制限はありません。品種登録の権利は、一部の加工品を除き、その加工品までは及ばないものとなっています。